外に置いてあるロダンの「考える人」

ふと思ったのですが、国立西洋美術館の入り口付近にロダンの「考える人」がいるじゃないですか。

あれって、本物なんですか??

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↑私は本物なのだろうか…


屋外=レプリカ?

屋外に置いておくくらいなのだから、レプリカなのではないでしょうか?
日本は台風大国で屋外展示には向かないですし、公園なので沢山の鳥が住んでいます。
ハトの糞で汚されても仕方なしと割り切るには、やっぱりニセモノなんじゃないかと思います。

さらに、外に置いておくと傷をつけられたり、最悪の場合盗まれたりするかもしれないですよね。
いくら平和な日本といっても、絶対安全とは限りません。


実は、本物の考える人は一点物じゃなかった!

何を本物と呼べば良いのか、彫刻の場合は結構難しいのです。
そもそも彫刻というのは、原型と呼ばれる型を作り、材料を流し込むんですね。
どういう問題が起こるかというと、原型が存在する限り、同じ作品を大量生産することができてしまうんです。
たとえ彫刻家が亡くなっていたとしても、です。

もっと言えば、彫刻そのものから型を取ってしまえば、それが原型になりますからね。
ねずみ算式に原型と複製を製作することができてしまいます。
どうでしょう、絵画の贋作を作るよりも簡単にニセモノを作れると思いませんか?

もちろんこういった原型問題はロダンが活躍した時代に実際にありまして、本人の許可を取らない複製が大量に流出したんですね。
芸術家が可哀想でなりません。
「考える人」が悩む気持ちも頷けます。

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↑原型問題…うむ…

国立西洋美術館の「考える人」

こういった問題への対処については彫刻家や国によって様々です。
ロダンの場合は「原型から石膏像を作る権利」をフランス政府に寄贈しました。
ですので、この世にいくつ考える人を作るか?というのはフランス政府が決めていると言えます。
ちなみに、フランス政府が預かった原型は、フランスのロダン美術館が持っております。

つまり、フランスのルールを外れた作品はニセモノということになります。
では、日本の国立西洋美術館の考える人はどうなのでしょうか?

ご安心ください!

国立西洋美術館の考える人は、ロダンが作った原型から公式に作られた作品なのです!
原型から作られた作品をオリジナルと言うのですが、間違いなくオリジナルです。

フランスの法律で1つの原型から何体までオリジナルを製作できるか決まっています。
ということは、汚れたから、壊れたから、といった理由でもう1体作る、なんてことはできません。
つまり西洋美術館にある考える人はとても貴重な作品なのです!!

最後に

まとめると、彫刻の場合は公式な作品をオリジナルと呼んでおり、西洋美術館の考える人はオリジナルのうちの1つ、ということになります。

他にもロダンの作品が西洋美術館で展示されています。

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地獄の門

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カレーの市民

これらは全てオリジナルの作品です。
ロダン公式作品です!

しかも世界に有数の貴重な作品が美術館の外にあるわけですから、タダで鑑賞できるわけです。

あれ、でも、そんな凄い作品を外に置いておいて良いのか…?


国立西洋美術館のロダン作品ページはこちら
考える人
地獄の門
カレーの市民

おすすめの展覧会はこちら
↓国立西洋美術館のシャセリオー展が楽しみです。
冬のおすすめ美術館@東京(2017年版)

↓ロダンの一番弟子フランソワ・ポンポンの「シロクマ」も素敵な作品です。
フランソワ・ポンポン「シロクマ」|美の巨人たち感想


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