スラブ叙事詩の展覧会に行ってきました。

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綺麗!可愛い!美しい!
癒されたい女子におすすめのスペクタクル展覧会でした!


〜目次〜
1. 展覧会の基本情報
2. 気になる混雑状況は?
3. 例えばこんな作品がありました
 ①巨大絵画に囲まれた幻想的空間
 ②背景の美しさにも注目
 ③美の感覚が現代的
 ④一部、写真が撮れる!
4. 逆に惜しかったところ
 ①グッズ売り場が大混雑
5. グッズ情報
6. まとめ
7. 割引情報
8. 関連情報


展覧会の基本情報

展覧会名:国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業 ミュシャ展
場所:国立新美術館
最寄駅:乃木坂駅(B6出口直結)
会期:2017/3/8〜6/5
作品数:約100点
所要時間:1時間45分
観覧料:一般は1600円
ロッカー:あり(100円、使用後返金)



気になる混雑状況は?

非常に混んでます!
会場が広いのにも関わらず、かなり窮屈に感じました。
小さい部屋はぎゅうぎゅうです。
草間彌生展と同時開催ですからね。
同じ日に両方見てしまおうという方が多いのでしょう。

おすすめの時間帯は午前中です。
それでもかなり混んでいますが、昼過ぎはもうとんでもない混雑です!

当日券を買うのにまず20〜30分並びますからね。
あらかじめネットで当日券を買っておきましょう。
通販ならチケットポートがおすすめです!
おすすめの理由はこちらで解説しています。

まあ、平日に行ける方は平日の方が絶対良いです。
それでも空いているとは言えないレベルだと思いますが、土日祝に比べたらマシなはずです。



例えばこんな作品がありました

①巨大絵画に囲まれた幻想的空間

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人が多いというのはごもっともなのですが、巨大な絵画に四面を覆われるっていうのはやっぱり圧巻です。

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「聖アトス山 正教会のヴァティカン」(1926)
プラハ市立美術館 縦4m5cm × 横4m80cm

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「スラヴ民族の賛歌 スラヴ民族は人類のために」(1926)
プラハ市立美術館 縦4m80cm × 横4m5cm

こんな綺麗で大きい絵がどーんと20枚も置いてあるんです。
それは感覚もおかしくなりますわ…
6m8mなんて、そんな絵画見たことないですもん。
どこを見たら良いのか分かりません。

歴史的な戦争を描いた絵画シリーズではありますが、どれもとても美しく淡い色彩です。
美男美女ばっかりですし。

神話の世界に行ったかのような錯覚を覚えます。
もうね、自分まで美人になったみたい。あらやだ。

ただ、ものすごく混雑してますからね!
妄想に浸る暇もなくもみくちゃにされて目が覚めます。



②背景の美しさにも注目

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「ブルガリア皇帝シメオン1世 スラヴ文学の明けの明星」(1923)
プラハ市立美術館 縦4m5cm × 横4m80cm

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「フス派の王、ポジェブラディとクンシュタートのイジー 権威を求める争いー民主政の国王イジーと神政のローマ」(1923)
プラハ市立美術館 縦4m5cm × 横4m80cm


人物の配置は下半分なので、物語は下半分でしか語られていないんですよ。
(全面的に人が描かれているのもある)

じゃあ上半分は何なの?
っていうと、場面に美しさ神々しさを与える役割に見えます。
背景が楽園のような綺麗さなんですね。
自然にしても建物にしても、理想的な美です。

戦争の絵画を描く場合、どうしても怒り憎しみが全面に出てしまうものです。
でもミュシャの絵はそんなことないですよね。
死体が積み重なるような場面も描いているのにも関わらず、です。
流血を描かなかったことや、背景が美しいことが圧倒的な優美さの主因でしょう。

スラヴ叙事詩はミュシャの祖国の話です。
スラヴ文化を美しい状態のまま、後世に残したいという画家の祈りが捧げられているのではないでしょうか。
祖国愛を20枚の巨大絵画で伝える、凄いエネルギーの作品なのです。



③美の感覚が現代的

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「ジスモンダ」(1895)
堺市立文化館


元々ポスター制作で名を挙げた画家ですので、縦長の作品が多いです。
この縦長を上手く生かして、すらっとした美人を描いていますね。
(スラヴ叙事詩だけでなく、ポスター切手などミュシャの仕事が80点も展示されていますよ!)

そしてこの年代になると、美の感覚が現代と全く同じですよね。
もう少し古くなるとぽちゃぽちゃした人がモデルになることが多かったものです。

古き良きフランス的なイメージがそのままポスターに投影されていますし、絵の中の女性はみんな美人
ミュシャの人気が出ないわけありませんね!
こういうポスター、現代でも日本人が大好きな色使いですよね!



④一部、写真が撮れる!

会場では、一部写真を撮っても良い部屋があります。
みんなパシャパシャやってます。

…といっても絵画が大きすぎて、全部をフレームに収めるのは不可能です。
しかも人混みの中で…

おすすめの撮り方は、絵画の気に入った部分だけをフレームに収める方法です。

例えばこんな感じ。

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わぁー!
とっても良い写真が撮れましたね!


ミュシャの絵画はときどきカメラ目線の人がいるので面白いです。
ここまで上手く撮れたら待ち受け画面にするしかないですね…!!

登場人物はもれなく美男美女なので、誰がどんなカメラで撮ったって傑作の魅力そのままの写真になること間違いないです!
ここまで美しく撮れると楽しい!

ちなみに上記の少年少女の出典は書かないことにしておきます。
会場で彼らを探してみてくださいね!

また、写真を撮れないスペースでも絵に近づいてよく人物を眺めてみて欲しいです。
意外な目力に気づいて驚くと思います!



逆に惜しかったところ

①グッズ売り場が大混雑

草間彌生展と全く同じこと書くんですけどね、やっぱり混みすぎなんですよ、グッズ売り場。
しかも今回は売り場がとても狭く、まさに戦場でした。
おばさんパワーMAXで行かないと商品を手に取ることすらできないほどの混雑でした。

作品を見て折角感動したのに、本当に全部冷めちゃった。
とても残念です。



グッズ情報

そんなわけでグッズはほとんど見ることができませんでした。
ポストカードは非常に充実してましたよ。
スラヴ叙事詩は20枚全てありましたし、その他ポスターも多くがポストカードになってました。

どうしてもグッズが欲しい人は並ぶしかないのですが、カタログだけ欲しい方はアマゾンで通販しちゃいましょう!
ただ、売り切れたり入荷したり、在庫の変動が激しいです。
在庫があったらかなりラッキーなので、こちらのリンクから確認してみてくださいね。
ミュシャ展
求龍堂
2017-03-10

発送まで時間はかかりますが、現地で並ばなくて良い&重いカタログを持ち歩かなくて良いので、良いことずくめじゃないですか?
ネットで買えるものはネットで買った方が絶対楽チンです!

ただし、カタログ以外のグッズは国立新美術館でしか買えないので、そこは注意してくださいね!


先にも述べたように、在庫の変動がとても激しいです。
(上記リンクは購入者のレビューを読めるので、削除しないで残してあります)
今すぐ画集が欲しい方は、こちらの画集はいかがでしょうか?


少々安っぽい表紙ですが、スラヴ叙事詩を全て掲載しており、ポスターなどミュシャの作品を解説込みで網羅しています。
電子書籍なので今すぐに読めますよ!
無料サンプルがあるのでダウンロードしてみてくださいね。
展覧会の予習もできますし、250円とは信じられないクオリティです。

弊職の感想はこちら
ミュシャ画集のレビュー

マーケットプレイスのみとなりますが、芸術新潮の3月号ではミュシャの特集が組まれていました。
スラヴ叙事詩の解説やプラハでミュシャの聖地巡礼をする企画が面白いです。


まとめ

文化を守り、平和を愛するミュシャの生き様!

圧倒的な美しさを纏い、鑑賞者に問いかけます。

それでも癒しをくれる、不思議なミュシャの絵画たち。
お疲れ気味のみなさん!おすすめの展覧会がここにありますよ!
ミュシャ展、ぜひ行ってみてくださいね!


割引情報

サントリー美術館「絵巻マニア列伝」または森美術館「N・S・ハルシャ展」の半券をお持ちの方
→半券提示で100円引きとなります。
 詳しくは
あとろ割の記事をご覧ください。

同じく国立新美術館の「草間彌生 わが永遠の魂展」、森アーツセンターギャラリーの「大エルミタージュ展」の半券をお持ちの方
→半券提示で100円引きとなります。相互割引が使えます。


関連情報

ミュシャ展公式HP

大阪府堺市がミュシャの作品を沢山所蔵していることを疑問に思ったらこちら
ミュシャと堺市の関係とは?ドイ・コレクションって何?

国立新美術館といえばこちらも同時期に開催中です。
草間彌生展の感想と楽しみ方

六本木といえばパブリックアートですね。
ヒルズを守る巨大クモのモニュメント


その他開催中の展覧会の感想はこちら
バベルの塔展
N・S・ハルシャ展
大エルミタージュ美術館展
茶碗の中の宇宙展
これぞ暁斎!展
シャセリオー展
オルセーのナビ派展
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