ヨコハマトリエンナーレ、あいちトリエンナーレ

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※画像はイメージです。

アートに関わる一般人として、「トリエンナーレ」という言葉を聞く機会が増えたと感じています。
スターバックスで売っていそうなおしゃれ感といい、アートとの相性は抜群です。

ところで、あなたは「トリエンナーレ」の意味、ちゃんと分かってますか?
似たような所で「ビエンナーレ」はどうでしょう?

意外と知らない人が多いのではないでしょうか。
知らなくても、今さら聞けないですよね。


トリエンナーレ、ビエンナーレとは?

ずばり答えを言うと、どちらも開催頻度のことを指しています。

トリエンナーレ→3年に1度
ビエンナーレ→2年に1度

共にイタリア語で、トリは3、ビは2を意味します。
エンナーレは「〜年に1度」という意味です。
英語で言うとtriennial、biennialとなります。

この理屈で行くと4年に1度はquadriennaleか!?
と思って調べたら、本当にquadriennaleでした。
読み方はクアドリエンナーレ、またはカドリエンナーレです。
エンナーレ自体に「芸術祭」という意味は無い
ので、オリンピックはクアドリエンナーレですね。
ちなみに1年に1度はannuale、アニュアーレです。

そう、「芸術祭」という意味はないのです。
あくまでも開催頻度を表す言葉でしかないのです。

だから、2年に1回の車検をビエンナーレ3年に1回の人事異動をトリエンナーレと呼んでも良いわけです。
スターバックスで売っていそうなおしゃれワードが急に庶民的になりましたね!

とはいえ、アート業界以外にこの呼び方を使う業界があまり無いものでして、
通常は「国際芸術祭」という意味も含み、トリエンナーレ、ビエンナーレと呼んでいます。


国際芸術祭のはじまり

言葉の意味が分かったところで、トリエンナーレ、ビエンナーレの歴史を紐解いてみましょう。

世界で初めて行われた国際芸術祭といえば、ヴェネチア・ビエンナーレです。
2017年で57回目となりまして、第1回は1895年です。
すでに100年以上の歴史があります。

きっかけとなったのは、イタリア王ウンベルト1世とマルゲリータ王妃の銀婚式です。
この銀婚式を記念に、芸術分野で日の目を浴びなくなっていたヴェネチアが再び芸術の栄える都市に返り咲くため、芸術祭を企画しました。
はじめはイタリア国内の芸術祭とする構想でしたが、国外の芸術家も巻き込んだ国際芸術祭とすることになった、ということだそうです。

町興し」的な側面があるあたり、現在の日本の状況とよく似ていて面白いですよね。
瀬戸内国際芸術祭(トリエンナーレ)などは町興しに成功した例でしょう。


日本におけるトリエンナーレとビエンナーレ

日本のトリエンナーレブームに火をつけたのは、間違いなくヨコハマトリエンナーレでしょう。
2001年に初回が開催されました。
この祭典には草間彌生も参加しています。

ここから芸術祭がどんどん増えていきます。
瀬戸内国際芸術祭あいちトリエンナーレ、などなど。
常に日本のどこかで開催しているような感覚です。

ここまで流行ったのは明らかに経済効果目的でしょう。
絶妙な田舎で開催されることが多いのも、町興し的な意味を含んでいるからだと考えられます。

また、現代アートのなんでもありな性質から鑑みても、美術館という建物とは違う場所で展示するのは面白い取り組みと言えます。
アーティストにとっては空間の使い方というのも腕の見せ所と捉えることができますし。
作品の総合プロデュースができるということですからね。


なぜ、毎年は開催しないのか?

世界的に見ても、芸術祭は2年おき、または3年おきで開催されています。
映画の場合はヴェネチア国際映画祭、カンヌ国際映画祭など1年に1回なのですけれども。

想像ですが、規模の問題だろうなぁ…
運営サイドから見ても、毎回同じ会場を押さえられるとは限りません。
まず会場の広さが決定しないと、何人のアーティストに、どれくらいのサイズの作品をお願いするか決められないですし。
企画から実施まで、到底1年で終わらせられるプロジェクトではありません。

作品の制作にかかる時間だけを見ても、2年や3年なんであっという間でしょう。
そういった事情を考えると、毎年開催するのはムリ…
というか、常に日本のどこかで芸術祭が開催されている現状がちょっとおかしいくらいです。


まとめ

要約すると
トリエンナーレは3年に1回、ビエンナーレは2年に1回という意味だった!
となります。

「エンナーレ」を芸術祭だと勘違いしている人をスターバックスで見かけたら、間違いを指摘してあげましょう!


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