群馬県立館林美術館に行ってきました。

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動き出しそうな動物の彫刻たち!
日光の差し込む展示室で、命ある生き物のような存在感を放っていました。
ブロンズや大理石なのに毛の柔らかな感触が伝わってきて、触りたくなってしまいます。
(触るのは絶対ダメだけど)


〜目次〜
1. 展覧会の基本情報
2. 気になる混雑状況は?
3. 例えばこんな作品がありました
 ①アニマリエといえばポンポン
 ②フラナガンのハイテンション野うさぎ
 ③ナチュラルな展示環境
4. 逆に惜しかったところ
 ①作品数が少ない
5. まとめ
6. 関連情報


展覧会の基本情報

展覧会名:コレクション展示 近現代の彫刻Ⅰ「かたち」から「動き」へ
場所:群馬県立館林美術館
最寄駅:館林駅または多々良駅
会期:2017/4/22〜6/25
作品数:23点
所要時間:30分
観覧料:一般は820円(企画展も入場可)
ロッカー:あり(100円、使用後返金)



気になる混雑状況は?

とっても空いています!
都心からのアクセス難度のせいでしょうか。

建物自体もガラス張りで気持ち良いし、芝生も広くて日向ぼっこが捗ります。
美術を楽しむだけでなく、だらだらとリラックスするのに向いている施設です。



例えばこんな作品がありました

屋内の作品は撮影不可ですので、パブリックドメイン、クリエイティブコモンズの素材を併用しています。
館林美術館にある作品と全く同一ではありませんが、雰囲気は掴んで頂けるかと思います…!

①アニマリエといえばポンポン

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Photo by Wikifrosch / CC-BY-SA-3.0
フランソワ・ポンポン「シロクマ」

こちらはオルセー美術館のシロクマで実物大すが、館林美術館にはミニチュア版があります。
ミニチュアとはいえ大理石ですし、キラキラ光って非常に美しいです。
シロクマが北極の氷の上を歩いているかのようです。

美の巨人たちで特集されましたし、ポンポンといえばシロクマ、シロクマといえばポンポンですよね!
骨格や肉付きまでしなやかに表現されています。
滑らかで愛らしいですよね。

ちなみにこちらはニューヨークのメトロポリタン美術館のシロクマ。
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館林美術館のシロクマはこれくらいのサイズ感でした。


他にもポンポン作品は9点ありまして、「大黒豹」も素敵でした。
この写真の黒バージョンです。
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あえて後ろからの図。
こちらの作品はしっぽが床についていますが、大黒豹のしっぽはギリギリ浮かんでるんですよ!
狩で獲物に狙いを定めた瞬間の緊張感が伝わってくる作品です。

また、鳥の作品が特に素晴らしく、「バン」「雉鳩」がとても可愛らしかったです。
羽毛でモコモコした感じが出てるんですよ。
ブロンズで製作しているのに柔らかそうに見えるなんて、不思議です。



②フラナガンのハイテンション野うさぎ

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バリー・フラナガン「鐘の上の野兎」(1983年)
群馬県立館林美術館

うさぎが鐘の上を飛び越えようとしていますね!
追い風に乗って気持ちよくジャンプしているようです。

こちらは屋外常設のパブリックアートです。
よく見ると腕や脚が長すぎるような…?
ちょっと人間っぽい??

作者のフラナガンは、人間の動きをうさぎに投影する作品を好みました。
うさぎは耳が大きい分、腕や脚に加え、耳の動きまで活用できる、ということですね。

このアイディアがぴったりハマり、耳も含めて全身が躍動しています。
この日はとても天気が良かったので、テンションの上がったうさぎが飛び跳ねているみたいでした。

他には、「仔象」という作品がありました(これは屋内の展示)。
使える画像が無くて残念なのですが、イメージをお伝えすると、
小さい象の上でうさぎが空手のポーズで片足立ちしている彫刻です。

空手のポーズっていうのは、これのことですね。
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Photo by Leo Leibovici from Reading / CC-BY-SA-3.0

上のうさぎが象に乗っかっている彫刻です。
まるで曲芸ですよね!

手足の動きももちろんですが、耳が前後別々の方向に動いています。
激しい動きをしているんだなーというのが分かりますよね。

なのに、立って体を支えているのは片方のつま先だけなんです。
凄いバランスだと思いませんか?
象から落っこちてくるんじゃないかと見ていて不安になりましたよ。



③ナチュラルな展示環境

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館林美術館を外側から撮影してみました。
レンガの部分でコレクション展示が行われています。
もちろんレンガの部屋も1面はガラス張りなので、明るい陽光が差し込みます。

閑話休題。
美術館って作品保護の理由で暗いことが多いじゃないですか。
厳粛な気持ちにはなるけど、楽しい気分にはなりにくいですよね。

ところが、館林美術館の展示方法は気持ちも明るくなります!
なぜなら、太陽光が彫刻を照らすから!

太陽光の中で見ると、動物彫刻がより一層生き生きとします。
ポンポンのシロクマは大理石なので、キラキラ輝いて見えます。
本物のシロクマが毛先に雪を付けたまま歩いているみたいです。

鳥や豹の曲線美も、太陽の光によって滑らかさが強調されます。
ポンポンの作品のための展示室という印象を持ちました。

作品が日焼けしちゃわないのかな?など、若干気になりはしますけれども。
素材的に大丈夫なものなのでしょうか。



逆に惜しかったところ

①作品数が少ない

フランソワ・ポンポンの作品を買い集めた群馬県ですが、残念ながら、6割ほどは公式の作品ではなかったそうです。

どういうことかというと、彫刻って型があれば同じ作品を無限に作れるじゃないですか。
なので、作家の死後も作品を量産できてしまうのです。

ところが、ポンポンはそれを防ぐため(だと思われます)、自らの死後に型を使って作品を作らないように遺言に書いたのです。
しかしまあ、それを知ってか知らずか、沢山作って売っちゃえ、と考える人はアート業界にもいるものです。
そうやって作られた、ポンポンの意思にそぐわない作品を館林美術館が沢山購入してしまった、というわけですね。

それを展示することに違法性があるわけではありませんが、
常設展ではなく、画家のアトリエという別のスペースで少し展示されています。
展示物を見せるというより、画家の制作風景をイメージさせる空間のインテリア的な位置付けです。

というわけで、ポンポンの作品を買い集めたものの、展示できるのは4割、というのが現状です。
4割とは20点程度ですから、それでコレクション展示を回すのは厳しいですよね…。



まとめ

太陽の光を浴びて彫刻も生き生き!

本物を超える愛らしさと躍動感を持った動物彫刻たちが、自然に囲まれて伸び伸びと暮らしています。
シロクマも豹も、雉鳩も。
ポンポンの動物愛と表現力が生んだ宝物が、今日も館林で呼吸しています。

バリー・フラナガンやヘンリー・ムーアの小ぶりな作品も、ここでしか見られませんよ!

館林美術館のコレクション展、ぜひ行ってみてくださいね!



関連情報

グッズ情報は旅行から帰ってから追記します。

本を読めるスペースに、ポンポンの画集が置いてありました。
どれもフランス語ですが、日本では手に入りません。
貴重な資料なので、ぜひ見ておきましょう!

群馬館林美術館公式HP
常にシロクマが展示されているとは限らないので、HPで展示内容を確認してから旅行の予定を立てましょう。

群馬旅行シリーズはこちら。
ハラ ミュージアム アーク(鬼頭健吾、草間彌生)


その他開催中の展覧会の感想はこちら
大エルミタージュ美術館展
ミュシャ スラヴ叙事詩展
シャセリオー展
オルセーのナビ派展

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