シャガール 三次元の世界展に行ってきました。

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色彩の魔術師シャガールを丸裸に!
彼の彫刻が大量に展示されるという変わった展示内容のおかげで、シャガールワールドを深く味わうことができました。
グロテスクな色彩と、純朴な好奇心が混ざる不思議な世界へようこそ!


〜目次〜
1. 展覧会の基本情報
2. 例えばこんな作品がありました
 ①愛を描きたくて堪らない
 ②愛が溢れて止まらない壺
 ③色彩が引っ込んだ彫刻の自然美
 ④シャガールワールドの動物たち
3. 逆に惜しかったところ
 ①ホームページに力を入れて欲しい
4. まとめ
5. 関連情報


展覧会の基本情報

展覧会名:シャガール 三次元の世界
場所:東京ステーションギャラリー
最寄駅:JR東京駅 丸の内北口改札を出てすぐ右
会期:2017/9/16〜12/3
作品数:約170点
所要時間:2時間
観覧料:一般は1300円(割引あり)



例えばこんな作品がありました

残念ながら、シャガール作品は著作権的に画像を載せることができません。
仕方がないので、今回はレプリカ商品の画像リンクを駆使してイメージをお伝えします!

①愛を描きたくて堪らない

シャガール・「誕生日」 プリキャンバス複製画・ 【ポスター仕上げ】(8号相当サイズ)
マルク・シャガール「誕生日」 のポスター


シャガールといえば、ふわふわ浮かんだ人物ですね。
地に足が着いてない感じの絵が特徴です。

時にグロテスクなほどカラフルなので、正直あまり好きじゃなかったんですよね、シャガール…。
でも、今回の展覧会でかなり好きになってきました!

誕生日」も灰色と赤の面積が多くて、グロテスクな部類だと思うんです。
だけど、浮かぶ男性(=シャガール)は気持ちが浮かれちゃって着地できない高揚感を表現してるんだなってことがやっと分かりました。
奥さんのベラにキスしてるんですけど、ベラがビックリして目をカッ!って見開いてるのも良い。

大好きな奥さん花束持って「誕生日おめでとう!」って言ってくれたんです。
そしたら、「ありがとう」の前に愛しい感情が溢れちゃって、抱きしめてキスしちゃう恋人どうしの距離。
そんな感じだったのでしょう。(想像)
羨ましいたけ。


ポスター マルク シャガール デイジーと恋人たち
マルク・シャガール「デイジーと恋人たち」のポスター
※こちらは展示されておりません


この作品のように、男女がぴたっとくっついた描き方も特徴的です。
本展でもこのような構図を沢山見ることができます。

なんだろう、愛し合う男女が磁石のように引き付け合う感じかな。
他人の入り込む余地なんて無いってことを表現したいんじゃないかと思います。
ぴったりくっついて、時の流れに身を任せてしまいたい。(テレサ・テン)

このようにシャガールの絵には、愛がダイレクトに表現されています。
ということは、シャガールの彫刻が展示されるという画期的な本展では、
彫刻はどんなテーマなのか?
というのが気になるポイントになります。
これ、次のセクションの伏線ですからね!



②愛が溢れて止まらない壺

シャガールは、奥さんが家に飾る花からインスピレーションを得ていたと聞いたことがあります。
買ってきた花なのか、摘んできた花なのか忘れましたが、とにかく素敵なお花を家に飾っていたのです!

そういえば、シャガールはお花の絵も沢山描いていますね。

マルク シャガール◆【天に捧げる花束】◆アートプリントポスター
マルク・シャガール「天に捧げる花束」のポスター
※こちらは展示されておりません



閑話休題。
展覧会で弊職が好きになったのは、こちらの壺!

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マルク・シャガール「青いロバ」の明菜バージョン


公式HPに写真が載っているので、展覧会に行けない方はそちらを見てくださいね。
明菜バージョンもなかなか良いと思うけどね!

立体の作品が沢山展示されており、彫刻がかなりの割合を占めるものの、「容器」と呼べる作品もかなり作っていたようなんですね。
そのうちの1つが青いロバです。
こんな風に、背の高い壺のような形でした。

でね、弊職は妄想したわけです。

シャガールは、奥さんが持ってくる花束を飾る器を作りたかったんじゃないの?
って。

甘ーい!!
甘すぎるよ!!

(懐かしいやつ)

一度こういう妄想をしてしまうと、そういう見方しかできないんですよね。
可愛らしいロバの頭がついた壺に、赤いバラがどっさり入っている様子を想像してしまいます。
どうしよう、絶対綺麗だよ…。
ピンクのバラも合いそう。

花瓶になりそうな背の高い器は全部、脳内でお花を入れてみました。
器の塗りは控えめなので、カラフルなお花の引き立て役になって丁度良かったです。

背の低い器にも脳内でお花を入れてみましたが、これも中々綺麗ですね。
シャガールったら奥様のこと溺愛してます。
そんなシャガールが可愛く思えてきて、なんだか胸キュンほっこりな展覧会。



③色彩が引っ込んだ彫刻の自然美

シャガールといえば、ド派手な色彩なのですが。

シャガール・「青のサーカス」 プリキャンバス複製画・ ギャラリーラップ仕上げ(6号サイズ)
マルク・シャガール「青のサーカス」 の複製画
※こちらは展示されておりません


こんな風に、原色の青や赤、緑を広い面積に使うんですね。
ある意味グロテスクな印象を抱くのは、自然界に無いくらいはっきりした色遣いによるのでしょう。

しかし、彫刻は全然そんなこと無かったのです!
これは驚くべきことですよ!!

最期まで絵画は暴力的にパキッとした色遣いだったのに、彫刻に関しては素材の色そのままのものが多かったんです。
素材の色=自然界の色ですよ!
テラコッタの土色や、大理石のキラキラ光る白色です。

ということは、彫刻は自然の素材感をそのまま生かしたかったということですよね。
テラコッタの作品なんて、ブツブツの穴が沢山空いていて、本当に素材のまま。
素朴に「焼きました!ドン!」って感じなんです。(表現力ゼロ)

つまり、シャガールは自然が大好きだったんじゃないでしょうか?
芸術家のコントロールの範囲を超えた素材との出会いを楽しみにしていたんじゃないかな。

正直に言って、シャガールに彫刻家としての力量があるかと問われると、微妙だと思います。
彫刻家には敵わないですし、画家で比べてもピカソの彫刻の方が好きかも。

だけど、「色彩」じゃなくて「素材」を主役にしたという意味で、シャガールにとって大きな挑戦だったことは確かです。
代名詞である「色彩」を手放したシャガールの彫刻表現には、素材と自然への愛が感じられました。



④シャガールワールドの動物たち

シャガール・「こんにちは、パリ」 プリキャンバス複製画・ 【ポスター仕上げ】(6号相当サイズ)
マルク・シャガール「こんにちは、パリ」の複製画
※こちらは展示されておりません


ずいぶん大きなニワトリがいますね。
シャガールはニワトリロバのモチーフを好んで作品に取り入れました。

故郷での体験」によって好きになった動物らしいのですが、何を体験してニワトリが好きになったのか、弊職は理解できておりません。
余談ですが、ロバとニワトリって、ブレーメンの音楽隊ですね。

だけど、シャガールって都会的な絵を描く割に、ロバやニワトリが身近な田舎育ちだったんじゃないかな?
と感じました。
(田舎をバカにしているのではないです)

上に載せた「こんにちは、パリ」はエッフェル塔とニワトリが出会うシーンですね。
大都会パリの代名詞であるエッフェル塔と、故郷のシンボルのニワトリが出会う場面、と読み換えることもできるのです。
ニワトリ・ミーツ・パリ

彼の自然ラブも、子供の頃の記憶がベースになっているのではないでしょうか。

しかしなぜか青と赤で毒々しい印象なんですけどね…。
穏やかでない感じがします。

ただ、シャガールはロシア出身なので、もしかしたらパリに対して挑戦するような感覚があったのかもしれないです。
芸術家の集う街に挑む気持ちが、グロテスクな赤や青に変わって現れたんじゃないかな。



逆に惜しかったところ

①ホームページに力を入れて欲しい

単純にお金と技術の問題というのは分かっております。
HPのクオリティが高い展覧会は、大体テレビ局がスポンサーについてますからね。

しかし、もう少しアピール力のあるHPだと良いなー、と思います。
展覧会のコンセプトがビシビシ伝わるデザインやレイアウトだと、イメージが湧いて行きたくなりますよね。



まとめ

「色彩」以外のシャガールを発見!

シャガールといったら1に色彩、2に色彩、3・4も色彩、5も色彩なんですよ、どうしても。
でもそうじゃなくって、もっと色んな方向からシャガールワールドを楽しんだら良いんですね。
彫刻が展示されるという物珍しさだけでなく、シャガールの気持ちを想像できる展覧会でした。

シャガール 三次元の世界展、ぜひ行ってみてくださいね!



関連情報

シャガール 三次元の世界展 公式HP

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三井記念美術館の「驚異の超絶技巧」展は、シャガールとは正反対で細かい職人技のオンパレードです。
東京駅から徒歩圏内ですので、合わせて超ストイック作品たちも見てあげてくださいね!



他にも沢山書いてきたなぁ…。
今月の展覧会
今までに行った展覧会一覧


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