僕たちと一緒に行こう。

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僕たちはどこまでだって行ける切符を持っているんだ。
(写真はどこまでだって行ける切符)

鉄道をテーマに描いた作品から、創造の世界や抽象の世界へ。
芸術家の頭の中を旅する絵画鉄道が出発します!

(がっつり宮沢賢治を拝借していることを、念のため報告しておきます)
(あと、本展は絵画だけでなく立体作品もあります)

〜目次〜
1. 展覧会の基本情報
2. 例えばこんな作品がありました
 ①芸術を旅する物語は東京駅から始まる
 ②車窓から見える景色
 ③創造の街へ
 ④抽象画の世界からピカソへ
3. 逆に惜しかったところ
 ①コンセプトがいまいち腑に落ちない
4. まとめ
5. 関連情報


展覧会の基本情報

展覧会名: 鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます
場所:東京ステーションギャラリー
最寄駅:東京駅
会期:2017/12/16〜2018/2/12
作品数:約100点
所要時間:1時間
観覧料:一般は900円
ロッカー:あり(100円、使用後返金)



例えばこんな作品がありました

①芸術を旅する物語は東京駅から始まる

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本城直希「new tokyo station」(2012年)
東京ステーションギャラリー

こちらは現在の東京駅です。
おもちゃのように見えるけれども、実物の写真です。
ピントをぼかしたり色を調節したりすることで、ミニチュア感を出しているんですね。

人間もミニチュア人形みたいでおもちゃのよう。

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本城直希「small planet tokyo station」(2004年)
東京ステーションギャラリー

同じ人の作品です。
工事する前って、こんなに真っ赤だったっけ…?
駅舎の前に広がる赤い広場が、レッドカーペットのような特別感を纏っています。

赤絨毯に人間の影が細長く延びるのが素敵じゃないですか?

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櫻田精一「東京駅」(1932年)
東京ステーションギャラリー

更に昔に遡ると、こんな感じ。
スモーキーでかっこいい絵ですよね。
紳士の街、って感じがします。

こうやって東京駅の変遷を眺めていると、変わったのは駅の見た目だけではないことに気づきます。
乗り心地、スピード、停車駅の数、乗る人々の目的など。
色んな変化を体にずっしり感じます。

芸術を旅する絵画鉄道は東京駅から始まります。
丁度、汽車が来たようですよ!

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丸山直文 右:「汽車I」、左:「汽車II」(2000年)
東京ステーションギャラリー

ぼやぼやと霞を伴って汽車がやって参りました。

絵画鉄道、出発進行!



②車窓から見える景色

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中村宏「車窓篇 ばななと車窓」(1986年)
東京ステーションギャラリー

窓際に、バナナ…。

汽車の外の景色は高速で移動して横線にしか見えないのに、
汽車の中ではバナナを手放してもどこかへ飛んで行ったりしないのです。

子供のような素朴で単純な疑問を、不思議な形で表現した作品。
こういう作品、家に飾りたいなぁ。
気楽に眺められる感じが良いです。

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村井督侍「山手線のフェスティバル ドキュメンタリー写真」(1962年、プリント1998年)
東京ステーションギャラリー

…白塗り!!
白塗りの人が電車に乗ってます!!
乗客の視線全てを集めています。

非日常パフォーマンスを山手線でやってみたらどうなるか、という実験ですね。
コスプレに対して穏やかにスルーできる現代ならまだしも、50年以上も昔の写真です。
白塗りの彼の周りだけ人がいない…みんな避けてる…。

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遠藤彰子「駅」(1980年)
東京ステーションギャラリー

さて、変なパフォーマーに遭遇してしまいましたが、無事に最初の駅に着きました。
線路と階段が入り組んでいて…どこへ続いているのか分かりませんね。

目の錯覚トリックに似ているような気がします。
階段が続いていそうだけど、向こう側にはそんな空間は無い、とか。
人物の頭身がおかしいのも、この世ではないどこかを想像させてくれます。



③創造の街へ

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横尾忠則「健全な感情」(2002年)
東京ステーションギャラリー

横尾忠則は弊職が大好きな芸術家です。
レトロで可愛いモチーフと激しい原色の組み合わせが堪らないんだなぁ。

可愛い理容室とモンマルトルのサクレ・クール寺院、高層ビルが一枚に収まった現実には無い場所です。
一体どこが「健全な感情」なのか。
逆説的なタイトルも含め、子供が駄々をこねているようで愛おしいのです。

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遠藤彰子「投影」(2009年)
東京ステーションギャラリー

入り組んだ線路と同じ画家の作品です。
ボコボコのレンズを通して見た世界のようです。

重力を無視した歩道、建物の壁に張り付く人。
坂も不自然な角度で傾斜していて、見れば見るほど気持ち悪くなります。

…え、誰かに後をつけられている?
気のせいでしょう。
次の街へ行きますよ。

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夏目麻麦「Room 1108」(2009年)
東京ステーションギャラリー



④抽象画の世界からピカソへ

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松本陽子「光は荒野のなかに輝いているI」(1992年)
東京ステーションギャラリー

抽象画の中でも、分かりやすいというか、感じやすい作品ですよね。
ピンク色が暖かい春風や、ふわふわのタオルに頬を撫でられる感じがします。
茶色い部分が犬の毛にも見えるので、モフモフする絵です。

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李禹煥「Dialogue」(2007年)
東京ステーションギャラリー


中央から微妙にズレた位置に四角いグレーのグラデーション。
こういう作品は分かりにくい感じがしますが、なんか好きですね。
平らな地面にボタっと新種の生物が降り立ったようなイメージです。
四角の端に溜まった絵の具のせいで、ここから勢力を拡大していきそうに見えます。

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阿部展也「作品1962-ROMA」(1962年)
東京ステーションギャラリー

これも面白いです。
何に見えますか?
弊職にはバクテリアに見えます。
1つ1つのバクテリアが並んで繋がって、大きな生き物になっていく過程のように感じます。
人が見ている時は止まってるけど、目を逸らしたらモニョモニョ動くのです。


さて、次はピカソの世界へ。
ここから先はあなた1人の旅なのです。
4つのピカソ作品を、その目で確かめてみてくださいね!



逆に惜しかったところ

①コンセプトがいまいち腑に落ちない

…なんとなく綺麗にまとめてみたつもりですが、コンセプトをまだ理解しきれていません。
鉄道に始まりピカソに終わるって…正直、無理があると思います。
一本の線路に乗ってない感がありました。

展示品はどれも見応えがあるので、普通に
「はじめての所蔵品展〜ピカソも出しちゃうよ!〜」
とか、そんなので良かったのではないかと思います。



まとめ

普通な展覧会名にすれば良かったのに。

アミューズメントな名前を真に受け、体験型を想像して行くとがっかりになるかもしれません。
しかし、コレクションのレベルが高いのは確かです。
現代アート中心に素敵な作品を沢山見られたので、弊職は大満足ですよ。
ピカソ作品も4点ありますので、チケット代は絶対無駄になりません。

コレクションのドア、ひらきます展、ぜひ行ってみてくださいね!



関連情報

コレクションのドア、ひらきます展 公式HP

東京ステーションギャラリーの本が出るらしいです。
所蔵品が中心になると思われるので、本展の図録的な本になりそうですね。
まるごと東京ステーションギャラリー―東京駅のなかの美術館

東京ステーションギャラリー 東京美術 2017-12-01
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最近人気なのは森美術館のレアンドロ ・エルリッヒ 展ですね。



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