この絵、好きですか?

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ジョット・ディ・ボンドーネ「荘厳の聖母」(1310年頃) ウフィツィ美術館
この絵は14世紀に描かれた作品です。 作られてから700年近く経っています。 作者のジョットは「西洋絵画の父」とも呼ばれ、ルネサンスの先駆けとなった偉大な画家なのです。 ルネサンスといえばダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロですが、ジョットは彼らの大先輩にあたります! しかし700年も昔にこんな綺麗な絵を描けたなんて素晴らしいですね! 凄いよね! ね!ね!! うーん、押し付けがましいかな…。 背景を知った上で見れば、凄さが分かるような…。 いや、これは忖度ですね。 でも、この絵に対して第一印象でビビッと来る一般人(専門家でない人)は少ないんじゃないかなぁ。 現代にはもっと眼球や脳をぎゅんぎゅん刺激するものが沢山ありますからね。 つまり、「古いものを素晴らしいと褒めないといけない世間の圧力」みたいなものが苦手なんです。 美術作品の価値って、古さ=歴史的価値と混ぜこぜになってませんか? 美の価値観って変わっていくのに、美術品だけその時代に取り残されてしまうの。 「当時は美しかったから」という理由で褒められる作品は幸せですか? 古い所が良いなんておかしな話ですよ。 今の感性で感じていこうよ! 専門家以外の人は、そういう鑑賞方法で良いじゃない!

本当の価値って?

あえて主張します。 この絵の凄さは「美しさ」にあるのではありません。 700年経っても「生き残っている」ことにあるのです。 人々に生かされてきたということが凄いのです。 ・700年前に作品の美しさに感動し、保存していた人 ・その子供や孫も大切に守り抜いたこと ・嬉しいとき、つらいときに手を合わせて祈った人 「何世紀経っても美しいから美術品」なのではありません。 「何世紀も守り抜いてきた人を思うから、作品と人間と歴史を尊敬できる」のです。 もっと古いものにも同じことが言えるでしょう。 エジプトなどの古代文明とか。 日本の縄文土器や土偶とか。 身近な所で言うと、大仏とか凄いです。 何百年も、たくさんの人が大仏に手を合わせて祈ってきたんですよ! 色んな時代の色んな人が大仏を拝んで思いを託している姿を想像すると、そわそわしませんか? 感覚的な良さより、歴史の脚色があってこその良さなのです。 美術的な良さの内訳が違うのです。

まとめる。

古い美術品は取り巻く人々も想像して鑑賞しよう! そうすれば、歴史がよく分からなくても、古美術に感動できるのです。 もはや全然知らないもの…例えばモヘンジョ=ダロとか、そういうものにも感動できるはず。 モヘンジョ=ダロは本当に何だか分からないですが、リズムが素晴らしいので唐突に思い出しました。 ※この記事はジョットをディスっているわけではありません。

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ラファエロの絵画が発見されたニュースについて考えているとき、古い美術品を愛でる難しさを感じました。 弊ブログのメインコンテンツは展覧会の感想です。 最新の展覧会情報はこちら。 今月の展覧会 今までに行った展覧会一覧 ツイッターでは更新情報をつぶやいています。 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました! 良かったら応援クリックお願いします! にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
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