10連続でルドン作品見せます。

三菱一号館美術館で2月18日から開催されるルドン展。
フランス人画家オディロン・ルドンを知らない方は、スルーしてしまうかもしれません。

いやー、勿体ないですよ!
ルドンはファンタジーのような、かつグロテスクな世界観の絵を描く画家です。
果たしてどんな絵画なのか…10枚連続で作品をお見せしますね。

そして題名あいうえお作文で作品の世界観を表現します!


いざ、参る。

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「シタ」(1893年)
シカゴ美術館

し 神聖な夢を見るとき
た 魂が解放される


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「カラス」(1882年)
カナダ国立美術館

か 鉤爪が窓枠にかかる
ら 雷鳴鳴り響く不穏な夜に
す 速やかな侵入を許してしまった


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「イカロス」(1890年頃)
個人蔵

い 偉業を成し遂げるんだ
か 輝く太陽に向かって羽ばたこう
ろ ロウを固めて作った翼が
す 清々しい熱に溶かされるなんて


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「コキール」(1912年)
オルセー美術館

こ 言葉も持たず、動きもしない
き 絹色の貝殻は
い インパクトが大きすぎて
る ループから抜けられない視線


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「憂鬱」(1876年)
シカゴ美術館

ゆ 夕暮れは後光か
う うら寂しい1日の終わりに
う うたかたと消えそうな
つ 冷たい岩の聖母


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「目=気球」(1878年)
ニューヨーク近代美術館

め 目玉1つは悪の華
き 気流がどこかへ運んでいく
き 汚い川を渡ったら
ゆ 歪んだ山地が現れた
う 失われた着地点を探して目を凝らす


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「キュクロプス」(1914年)
クレラー・ミュラー美術館

き 巨人の一つ眼が捉えたものは
ゆ ゆるい装備のガラテイア
く 黒目の焦点を反らしつつ
ろ ロマンスは起こらないことを再認する
ぷ ぷりぷり足音を立てないように
す すり足で通り過ぎましょう


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「オフィーリア」(1900-1905年)
アムステルダム国立美術館

お 男に傷つけられた心は
ふ ふと折れた枝とともに
い 色の無い川底へ沈んでいきます
い 行くべき所も帰る所も無いから
り 流末となって消えていく
あ 鮮やかな花々に看取られて


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「ベアトリーチェ」(1885年)
個人蔵

べ 別離の後も
あ あなたのことしか考えられない
と 遠い天国で暮らすあなたに会う
り 理想郷への旅路は辛く険しいものでしょう
い いくつもの地獄を乗り越えて
ち 力強く前へ進めるように
え 笑みを見せて欲しい、夢の中だけでも


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「大きな花束」(1901年)
三菱1号館美術館
※ルドン展で展示されます。

お 重さに耐えられず溢れる花々
お 檻に囲えぬ命の爆発
き 金色のきのこは高く上へ
な ナイトブルーの花瓶は座り
は 白色の壁は
な 何色にも染まる
た 退屈をひっくり返したような花たちは
ば バラの花のように棘を尖らす


やってみた感想

ルドンの特徴は、お花のような色彩と、怖いのか愛らしいのか分からない生き物デザインです。
パステルの愛らしい色彩なのに、グロテスク。
怖いようで、可愛い。
癖になる絵なんだよなぁ。

あと、横顔が多い。
このミステリアスさ、日本でも人気が出そうな気がします。
「キュクロプス」は怖い絵シリーズにも登場しているので、気になっている人も多そう。

以上、筆者のための表現強化企画でした。
読者の皆さまにおかれましては、ルドンの絵をお楽しみください。


関連情報

三菱一号館美術館の公式HPはこちらです。
ルドン-秘密の花園

ルドンは、実は印象派と同時代なのです。
この人たちと同期。



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