凹凸平孔といえば?

版!

美術館で版画作品の横の解説パネルに
リトグラフ
エッチング
ドライポイント
とか色々書いてあるのは知っていました。

しかし!
それぞれがどんな版画かなんて知らないよ、普通!

ぶっちゃけ、こんな細かいことは普通の人は知らなくて良いと思います。
でも、美術検定の教科書に載っている以上、覚えないと…。

版画の形式まで覚えないといけないなんて!

聞いてないよぉ〜!(ダチョウ倶楽部)


何種類あるの??

版の形式によってざっくり4つに分かれます。
凹版(おうはん)
凸版(とっぱん)
平版(へいはん)
孔版(こうはん)

特に、③は「ひらばん」ではなく「へいはん」です。
読み方に気をつけましょう。

それでは、それぞれを弊職のファンクなイラストで解説するよ!


①凹版

2018-01-29-19-34-42
彫った溝にインクを入れ、紙に写し取る戦法です。
この技術を更に細かく分けると、エッチングドライポイントエングレービングメゾチントなどに分かれます。
急に横文字が出しゃばってきました。

銅の板を削って作るところは、どれも共通です。
削り方に違いがあるので、紙に写したときの線の雰囲気も異なる、というわけなのです。

しかし、今回は凹版としてまとめて覚えておくことにします。
横文字を見分けるなんて、弊職にはまだ早い。

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ピーテル・パウル・ルーベンス「聖カタリーナ」(1620年頃)
エッチング

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ピーテル・ブリューゲル1世「大きな魚は小さな魚を食う」(1557年)
エングレービング


②凸版

2018-01-29-19-34-51
これが一番馴染みがあるタイプです。
はんこスタンプと同じ原理ですね。
ボコボコの高いところにインクを乗せて、紙の上からばれんで擦る戦法です。
小学校の図画工作でやりましたねー。
はじめての彫刻刀。

木版画といえば、浮世絵
浮世絵も凸版に分類されます。
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歌川広重「東海道五十三次 岡崎 矢作之橋」(1833-1834年)

ところで、バランバレンってよく間違えそうになります。
バランお寿司とお寿司の間にある緑のニセ葉っぱのことです。
実は、推敲する前のこの記事は、全てバランになっていました。
頭弱いのがバレる前に直せて良かったです。


③平版

2018-01-29-19-35-01
これは理解に苦しむ戦法だなぁ。
平らな板にインクを載せているのですが、それでは手書きの絵画と同じになってしまいます。
一体、どこが版画なのでしょうか?

例えば、平板の代表はリトグラフです。
リトグラフは、油が水を弾く性質を利用しているんですね。

つまり、「ここはインクをつけたくないよ」という部分はクレヨン(=油性)でマスクをし、
インク(=水性)を弾くようにしたのです。

イメージが湧きにくいですが、凹版や凸版が物理的なデコボコだったのに対し、
平板は化学的なデコボコだった、ということです。
化学的…なんかカッコいい!!

リトグラフの代表的な画家は、ロートレックミュシャですね。
彼らが活躍した19世紀に生まれた技術なのです。

image
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「ムーラン・ルージュのラ・グーリュ」(1891年)

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アルフォンス・ミュシャ「四季」(1895年)


④孔版

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板に穴が空いていて、穴にインクを通して紙に着色する戦法です。
身近な例だとステンシルかな?
昔、年賀状をステンシルでデコレーションするのが流行った記憶があります。

西洋美術でよく出てくる孔版は、シルクスクリーンですね。
20世紀に生まれた技術で、アンディ・ウォーホルロイ・リキテンスタインが有名です。

著作権の都合で載せられないので、気になる方はググってくださいませ。
ウォーホルは、キャンベルスープ缶で有名な人。
リキテンスタインは、アメコミの一コマを拡大した絵でお馴染みです。


まとめる。

読者の皆さんは、仮にも美術ブロガーである明菜氏の絵心の無さに絶句しているのではないでしょうか?
そう、美術ブロガーだからといって絵が上手いとは限らないのです。

しかし、下手な方が印象に残りやすいというメリットがあります。
特に、弊ブログではいつもプロの芸術家の作品ばかり掲載しています。
だから、下手であるほどギャップが大きくなって記憶にしっかりと残ります。

それでは皆さん、ご唱和ください。
凹凸平孔といったら…版!!


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しかしマニアックなことまで載ってるなぁ。
凹版か凸版かなんて、普通に鑑賞する分にはどっちでも良いよね。
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by ヨメレバ


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