皆既月食。

昨日は血よりも赤黒くメラメラ燃える月が不思議に綺麗でしたね。
狼男にでもなるかと思いましたよ。

で、本当は昨日書くべきだった皆既月食の記念記事。
日にちを間違えていたため、一日遅れになってしまいました。
これぞ、後の祭りだね!
にゃっはっは。


さっそく月の絵を集める。

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ウィリアム・ターナー「月光、ミルバンクより眺めた習作」(1797年)
テート・ブリテン

ずいぶんと低いところで月が輝いています。
しかも大きい。

空の青いような赤いような微妙な色彩も美しいです。
暗くなる前に船着場に続々と戻ってくる漁師たちの影が可愛いです。


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アルフォンス・ミュシャ「4つの星」(1902年)

左から暁の明星、宵の明星、北極星、月です。
3つは月ではなく星ですが、せっかくなので掲載しますね。

星たちは顔を隠しがちなのに対し、月はしっかりこちらを見ています。
しかも、若干微笑んでいてミステリアス。

月光を背負って逆光なので顔に影ができていて、何か悪いこと企んでそうな所が好きです。


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フィンセント・ファン・ゴッホ「星月夜」(1889年)
ニューヨーク近代美術館

これは外せないやつ。
月といったらこの作品ですよね。

勢いのある筆の軌跡がそのまま固まっていて、塗りたてのような湿った質感が良いのです。
吸い込まれそうな渦巻きで不安な夜を表現していますが、そこにほわほわ光る月と星のギャップにぎゅんぎゅん来ます。


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アンリ・ルソー「眠るジプシー女」(1897年)
ニューヨーク近代美術館

ルソーにしては上手い…というか、タイトルの割にライオンが真ん中にいるのが良いですね。
月は脇役ですが、月があるお陰で不気味さが強調されています。

ちなみに、ルソーの絵がどれだけ微妙かというのは、こちらを見て頂くと伝わると思います。


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ミケランジェロ「太陽と月の創造」(1511年)
システィーナ礼拝堂

これは完全に太陽!
月がどこにあるか分かりますか?

右側の大きい人が神さまで、その人が左手で指差しているのが月です。
旧約聖書の創世記のワンシーンで、太陽と月ができた場面なのです。


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パウル・クレー「月光」(1919年)
個人蔵

色の組み合わせがゴッホの「星月夜」に似てますね!
草木も眠る夜の世界なんだけど、どこか温かみがある色とザラつき。

なんか、向き間違っているような気がしないでもないけど。
時計回りに90度回すと、月が上になるんですよね。
魚の骨みたいなのも縦に立つので木っぽくなります。
そうすると、より「星月夜」をオマージュしているように見えてきます。


まとめる。

月を描いて作品を探すのって、意外と大変でした。
タイトルに「月」って入ってる作品ってあんまり無いです。
あと、外の風景だから、レンブラントとかアトリエで描いてる画家の作品にはなかなか出てこないですね。

でも、どの作品も厳かな感じで良いですね!
月のイメージが厳かなのかなー??


関連情報

そういえば、2017年は国立新美術館でミュシャ展やってました。
連日大盛況だった模様。


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