おめでたいニュース。

行方不明になっていたモネの真作が、ルーヴル美術館で発見されました!
いやー、久々におめでたいアートニュースです。
最近は、ウォーターハウスの絵画撤去事件や、トランプ大統領に黄金のトイレ勧める事件など、不穏な雰囲気でしたからね。
こういう明るいニュース、素直に嬉しい。


さっそく、作品を見てみましょう!

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クロード・モネ「睡蓮ー柳の反映」(出展:美術手帖)

わぁー、きれい!
睡蓮の青水面の緑が異なるタッチで描き分けられていて、これぞモネの真作!
「柳の反映」というタイトルのとおり、柳の枝の映り込みも美しい!
所々に見えるピンクのお花が可愛らしく、癒される絵画だなぁ。

って、

そんなわけあるかい!
半分も茶色の紙で覆われてるし、全体像が全然分からん!
柳 is どこ!?



西洋美術館に緊急入院。

本作はそもそも松方コレクションの一部でした。
諸々の事情があり、ルーヴル美術館にあったものの、忘れられてしまったのです。

それが、2016年9月に再発見されました。
で、2017年12月に西洋美術館に到着したというわけです。
まさに緊急入院です。
状態が酷いので、2018年4月からは手術…もとい修復が始まるそうです。

どうでしょうか?
松方コレクションについての説明が無いと、訳が分かりませんね!


松方コレクションって何?

松方幸次郎というコレクターが1916〜1922年の間に大量の西洋美術品を買いまくります。
これを松方コレクションと呼んでいます。
ちなみにこの人は川崎造船所の社長さんだった人です。

せっかく集めた美術品ですが、急にお金が必要になって売っちゃったり保管していたロンドンの倉庫が火事で全焼したり
色々と災難が降りかかります。
生き残ったのはパリのロダン美術館に預けられていた約400点のみです。
(フランスのコレクターから買った浮世絵は8000点ほど東京国立博物館にありますが、西洋美術に話を絞るため割愛)

ロダン美術館で第二次世界大戦の戦火を逃れたコレクションたち。
残念ながら、日本はフランスから見て敵だったので、敵国人財産としてフランス政府に差し押さえられてしまいます。
で、1951年にやっと返還の目処が立ったのです。

そこで、建てられたのが国立西洋美術館
美術館の建設は返還の条件だったので、大急ぎで建てたんですね。
こうして建てられた建物が、今や世界遺産だからなぁ。

つまり、今回見つかったモネの作品は松方コレクションの一部だったということが判明したので、
西美で管理・修復される運びとなった、というわけです。


改めて、「睡蓮ー柳の反映」を見る。

そもそも水濡れの被害でキャンバスの上半分が無くなってる、という前代未聞の状態なのです。
無から有を生み出すことは不可能です。
さすがの西美も、完全に元に戻すことはできないとのたまっております。

ただ、物凄くサイズの大きい作品とのこと。
下半分でも見られれば御の字です。
無事に退院して欲しいなぁ。

なお、2019年6月には本作を展示する予定だそうです。
1年と少しです。
あんまり時間が無いので修復担当者の過労が心配ですが、どうか展示できる状態まで回復することを祈ります!


まとめる。

そもそも、ルーヴルはなんちゅー管理をしてるんだって話なんだけれども…
とにかく、下半分も無くなる前に見つかったのは不幸中の幸いかもしれません。

2019年に公開予定とのことですが、作品の保護を最優先して欲しいと思います。
何年だって待つよ!


関連情報

西洋美術館を舞台にしたミュージアム私小説を勝手に書いています。
主人公が絵画や彫刻と会話していく物語です。
明日は最新話を更新予定!


西洋美術館のガイドブック。
松方コレクションについてはこの本を参考に記事を書きました。
美術館を建てたル・コルビュジエの解説や建物の見どころも書いてあって役に立つ本です。

国立西洋美術館 公式ガイドブック
国立西洋美術館

by ヨメレバ


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