憂国のモリアーティ、読んでますか?

シャーロック・ホームズ好きの弊職がハマっているこちらの漫画。 3巻をレビューしてから間隔が開いてしまったので、今回は4巻5巻を同時にレビューする荒技です。 4巻の表紙はジョン・ワトソン先生、5巻の表紙はアルバート兄さんです。

あらすじ

4巻: 悪魔の所業を裁くは“死神”―― 泥沼化するアフガン戦争を終結へ導け――。MI6に課されたこの極秘任務の遂行を、モラン大佐に命じるウィリアム。世界の大局を左右する代理戦争の“黒幕”と、アフガン従軍時のモランの因縁が交錯する時、大英帝国に蔓延る闇がまたひとつ、その姿を現す!! 5巻: 美貌の“あの女”は国家と探偵とを弄ぶ―― 大英帝国王室で極秘裏に受け継がれて来た、重大な“禁秘”が盗み出され、行方不明となる。帝国の未来を左右するその文書の奪還へ向け、MI6が動き出す一方、シャーロックの下にはボヘミア国を巡る醜聞解決の依頼が舞い込む。2つの醜聞の裏で暗躍するのは、一人の美女――。 公式HP(スマホ版)より引用

ここからはネタバレありです。

謎9:モランさん死神説は解決→ホームズ同級生説へ

3巻の考察で触れた謎9は4巻であっさり解決しました。 でも、同じく謎9で出したホームズと同級生説は捨てがたいんです! 5巻、アイリーンのカッコいい場面が終わった後、ホームズが自身の大学時代について語ります。 身分不相応な大学に行って苦労した、と。 イギリスの話なので、オックスフォードかケンブリッジなのは明らかです。 モランさんはオックスフォードなので、これは絶対に繋がる!!

謎10:マイクロフト・ホームズが政府そのもの問題!

シャーロック・ホームズは原作でも兄がいます。 その兄がマイクロフトで、憂国のモリアーティにも登場します。 4巻冒頭です。 「長官」と呼ばれてるわけで、4巻ではモリアーティ側かシャーロック側かよく分かりませんでしたけれども、5巻ではっきりしました。 少なくとも、モリアーティとは徒党を組んでいないと。 シャーロックに忠告していることからも、シャーロックの味方でしょうね。 ただ、シャーロックがマイクロフトを「政府そのもの」と言ったのは気にかかるなぁ。

謎11:ホームズの部屋の絵の意味は?

4巻、5巻でホームズの部屋にかかっている2枚の絵が登場します。
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(憂国のモリアーティ4巻より引用) ©︎竹内良輔/三好輝/集英社
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(憂国のモリアーティ5巻より引用) ©︎竹内良輔/三好輝/集英社
4巻でズギュンズギュンに撃たれた絵が5巻でケロッと登場していることは見逃すとして。 左の絵は見覚えが…。 これじゃない?
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ポール・セザンヌ「髑髏のある静物」(1895-1900年) バーンズ・コレクション
原作では、シャーロック・ホームズは1853年か1854年に産まれた設定になっています。 この絵が1895年に描かれ、レプリカがすぐに制作されたとすると… ホームズは40歳を超えていることになります。 …うん、この話は無かったことにしよう。 髑髏のある西洋絵画を参考に、三好さんたちがインテリアを考えたんでしょう! きっとそうです! 漫画はフィクションですから! ところで、右側の絵はちょっとよく分からないですね。 あんなに全面に髑髏を描いた絵、見たことないなぁ。

謎12:ウィリアム、レオナルド・ディカプリオで実写化説!

まずは、この画像をご覧ください。
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(憂国のモリアーティ4巻より引用) ©︎竹内良輔/三好輝/集英社
ウィリアムがCatch me if you canと言っています! といえば、コレだよね。 レオナルド・ディカプリオの主演作。 レオ様が追われる犯罪者役です。 ということは、つまり…! レオ様がウィリアム役で実写化する未来を暗示しているのです!!! …。 ま、それは置いておくとして。 ウィリアムのビジュアルのモデルがレオ様だとか、そういう可能性は大いにあるんじゃないですかね? あと、別の映画ですが、007の方はガッツリ取り込んできましたね。 マネーペニーやQは、ジェームズ・ボンド映画のキャラクターなのです。

まとめ:憂国のモリアーティを応援しよう!

4巻5巻と2回分を一気にやってしまいましたが、謎の数としては1巻分くらいですね。 その代わり、漫画はエンタメ要素が強くなってきました! ハドソンさんがとても可愛らしかったりね。 アイリーンは高飛車かと思いきや、凄く真っ直ぐに生きて階級社会を成り上がっていったり。 そもそもホームズがダークヒーローなので、モリアーティと戦わせると、悪vs悪になっちゃうのよね。 デスノート的でそれも良いんだけど、ワトソンくん、ハドソンさん、アイリーンが良い人だから、少年漫画として安心できるのです。 謎もエンタメも膨らんできた憂国のモリアーティ、みんなで応援しましょう!

関連情報

3巻の感想に戻るのはこちらから。 ツイッターでは更新情報をつぶやいています。 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました! 良かったら応援クリックお願いします! にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
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