彫刻に更なるドラマを与えよう！
ミケランジェロと理想の身体展では、ある作品を撮影することができます。 大迫力の彫刻「ラオコーン」です。 古代ギリシャの彫刻を元に、ルネサンスの彫刻家が模して作った作品です。ヴィンチェンツォ・デ・ロッシ「ラオコーン」(1584年頃) 個人蔵正面の写真だけでも迫力が凄い。 だけど、ちょっと教科書的じゃない？ 「画面に全部きちんと収めました！」って感じが、教科書っぽいよね。 誰、これ撮ったの。 私か。 閑話休題。 横浜美術館でヌード展があったじゃないですか。 あのとき、ロダン「接吻」撮影イベントで彫刻の撮り方を教わったのよ。 イベントレポは楽活に寄稿しました。 iPhotographerの三井公一先生の直伝です。 先生のおかげで写真スキルが格段に上がりましたね。 このときのビフォー・アフターがこちら。中々でしょ？ ヌード展で培った技術を、ラオコーンに活かそうじゃないか！ で、こうなった。全部違う被写体みたいにできました。 それぞれ違う迫力が出て、文字通り自画自賛ですね。 これ、iPhone7で撮ってます。 どうやったらこんな写真が撮れるのか、プロセス全てを解説します！一番大切なのは構図！
今回は会場の撮影で気にかけるべきポイントを解説します。 まず、構図ね。 これだけは加工など事後処理でどうにもならないからね。 本当は照明を意識したいのだけど、美術館ではいじれないので。 構図を考えるところから始めます。 ラオコーンは1周まるっと見られるようになっているので、ベストな角度を探します。ラオコーンがどんな作品が分かると、良いアングルが探しやすくなりますねー。 展覧会の会場にも解説パネルがあるので、それを参考に！ かいつまんで作品の背景を書いておくと、これはギリシャ神話の一場面です。 神官ラオコーン(真ん中のおじさん)は、自分の国を守るために、トロイの木馬を攻撃するんですが… なぜか海から出てきた蛇に、2人の息子ともども絞め殺される可哀想すぎるストーリー。 「ラオコーン像」は絶賛絞め殺され中のラオコーンと息子2人の彫刻なのです。余白・背景に気をつける︎
ラオコーンと息子たちの悲劇を踏まえて、構図を探していきます。 彫刻の場合、画面いっぱいに収めるとどうしても教科書っぽくなってしまいます。 あえて余白を作ってみましょう。 今回は例として、この写真を使います。顔が向いている方を余白にすると、動きが出るのでおすすめ。 左⇒右へ像が動いているように見えませんか？ 今回の西洋美術館の展示は黒背景なので、背景は特に問題ないですね。 しかし、角度によっては天井や展示室の雑多な景色が写ってしまうので要注意。 これ、ダメな例。背景のいらない部分と作品がくっついちゃうと、そこだけ消さないといけないんですよね。 でも作品を消さずに背景をいじるのは大変で、高度な技術が必要。 だから、背景と作品がくっつかないよう、最低限は気をつけましょう。 こんな感じならセーフ。少しでも隙間があれば大丈夫！ 加工後、塗り潰してしまいましょう。 と、長くなったので今日はここまで。 明日はアプリでガッツリ加工していきます！ 加工編に続く。 Snapseedという無料のアプリを使うので、ダウンロードしといてくださいね。 写真加工する人はみんな使ってるやつで、Googleのちゃんとしたアプリです。 怪しいやつじゃないから、安心してください！※ボタンのサイズが変だったらごめんなさい…仕様です。 ここからの加工が華なので、明日をお楽しみに！ Share!▶︎Tweet追記： 続きの加工編を書きました！
展覧会基本情報
展覧会名：ミケランジェロと理想の身体 場所：国立西洋美術館 最寄駅：上野駅 会期：2018/6/19〜9/24 所要時間：1.5時間 観覧料：一般は1600円 公式HP：http://michelangelo2018.jp/関連情報
ミケランジェロと理想の身体展の感想はこちら。 ダヴィデ ＝アポロのことしか書いてないけど。 ミケランジェロと理想の身体展が好きな人は、ルーヴル美術館展も絶対気に入るはず。 「肖像画」がテーマなので絵画が来るかと思いきや、彫刻が凄く多い。 画像が手に入らなかったので、私のブログは絵画の画像ばっかり貼ってますけど…。 弊ブログのメインコンテンツは展覧会の感想です。 最新の展覧会情報はこちら。 今月の展覧会 今までに行った展覧会一覧 ただいま、ツイッターの情報発信を強化中。 ブログ更新情報はもちろん、最新のアートニュースもお届けします。 明菜(アートの定理)をフォローする インスタグラムも。 1人でアート大喜利やってます。 明菜氏のインスタ 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました！ 良かったら応援クリックお願いします！
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ラオコーン撮影テクニックを伝授！ミケランジェロと理想の身体展で奇跡の1枚を(会場編)
