Wind Walkers 感想レビュー

テレビで1度は見たことあるよね、これが砂浜を歩いているところ。
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テオ・ヤンセンとストランドビーストのパネル展示
テオ・ヤンセンのストランド・ビースト。 後ろから風を受けてうねるように歩く、人工の生き物たち。 水平移動のスムーズさに驚くよね。 パーツは、ポリ塩化ビニルのパイプ、結束バンド、ペットボトルなど無機質なあれこれ。 だけど、可愛い。 無機物で明らかに人工だけど、なぜか愛嬌がある。
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テオ・ヤンセン《Animaris Turgentia Vela》(2013-2015年)
作者のヤンセン自身も、ストランドビーストのパーツを「筋肉」「神経細胞」などと呼んでるの。 作った人も生き物として扱ってるのは、優しい気持ちになる。 この愛しさはどこから来るんだろう? シンガポールで開催された「Wind Walkers」展では、間近で動くところを見られたから、なんとなく分かったよ! (ブログの仕様上、動画を掲載できないので、YouTubeの公式動画を載せます)
Animaris Plaudens Vela
何らかの規則に従って、いくつもの足が着地しては浮き上がり、着地しては浮き上がり… これ、私も動かさせて貰ったの! 真ん中の棒を掴んで水平に引っ張るだけなんだけど、間近で足の上下運動が見られて、面白かった。
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テオ・ヤンセン《Animaris Ordis》(2006-2008年)
この「何かしらの規則を持った足運び」が愛らしさの秘密なんじゃないかな? 1つ1つの足が動くところを見ていくと、生き物の足に近いなって感じる。 ①上手いこと着地して体重を支える ②次の足が地面にくっついてから、重心を移す ③地面から足を浮かせる
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テオ・ヤンセン《Animaris Umerus Segundus》(部分)(2009-2011年)
「重心移動」を機械でやるのは難しいんだと思う。 自動車や自転車は重心を固定したまま、水平にスライドする動きでしょう。 でも、ストランドビーストたちは「よっこいしょ」と重心を次の足に移してる動きに見える。 人間や動物の動きに似てるよね。
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テオ・ヤンセン《Animaris Sabulosa》(1993-1994年)
生き物のように足を動かす秘密は、その機工。 足の軌跡は、潰れた肉まんのように角の取れた山型になるらしい。 一輪車のようにクルクル回せば良いってものじゃ、ないんだねー。
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《Walking Machine》
足の先に鉛筆をくくり、紙に軌跡を書き移せるコーナーで、それが分かったよ。 乱雑に扱われているのか、もともとの設計が下手なのか、ハッキリした線は書けなかったけど… これが、生き物らしい動きの重要ポイントになってるはず。 人間の足運びだって、よくよく考えたら潰れた肉まんの形だからね。 ストランドビーストと生き物の共通点だわ。
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テオ・ヤンセン《Animaris Rigide Properans》(1994-1997年)
ヤンセンは工学部で物理学を勉強していたので、キネティック・アート、つまり動くアートに関心を持ったらしい。 私も実は物理学科を出てるので、工作が好きな気持ちはすごく分かる。 ちなみに、脚のシステムはホームページで公開されてます。 器用な人なら、ストランドビーストを自作できちゃうのかも! これはやってみたい。
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《Walking Machine》
ところで、ストランド・ビーストはヤンセンの造語でStrandbeestと書くんだって。 オランダ語で砂浜のStrandと生命体のBeestを合わせたのだそう。 音だけ聞いたとき、てっきり「Stride Beast」、つまり「大股で歩く野獣」だと思ってたよ。 全然、違ったねー。 Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加

展覧会基本情報

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展覧会名:‪Wind Walkers: Theo Jansen’s Strandbeests 場所:マリーナベイ・サンズ内アートサイエンスミュージアム 最寄駅:Bayfront (CE1, DT16) 会期:2018/6/23〜9/30 所要時間:1時間 観覧料:忘れた 公式HP:https://jp.marinabaysands.com/museum/theo-jansen.html#ia2T0abyyCw6j1Ic.97

関連情報

テオ・ヤンセンの作品のミニチュアだったら、自由研究も楽しいんじゃない? 作るだけでなく、風をどうやって動力に変えているのか、歩く仕組みはどうなってるのか… などなど、考察しがいがあるよね。 同じくアート・サイエンス・ミュージアムには、チームラボのアトラクションもあるのです。 ネットでチケットを予約できるので、日本語の代行サイトを活用したいところ。 例えば、アジア旅行に強いVoyaginなら32%オフです。 楽天グループなので安心。 シンガポールで行きたいところリスト。 アート好きは共感してくれるプランのはず! 実は、1年弱前の2017年11月にもシンガポールへ。 このときは弾丸出張だったので、オーチャード通りのパブリックアートだけ見てきました。 弊ブログのメインコンテンツは展覧会の感想です。 最新の展覧会情報はこちら。 今月の展覧会 今までに行った展覧会一覧 ただいま、ツイッターの情報発信を強化中。 ブログ更新情報はもちろん、最新のアートニュースもお届けします。 インスタグラムも。 1人でアート大喜利やってます。 明菜氏のインスタ 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました! 良かったら応援クリックお願いします! にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
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