ケンコーとビクセンの単眼鏡(4倍)を徹底的に比べてみた!

今まで使っていたビクセンの単眼鏡マルチモノキュラーを無くしてしまいました。 ケンコー・トキナーから新しく出た単眼鏡のギャラリーアイを買い直したのですが… 買った直後にビクセンの単眼鏡が見つかりました!
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ケンコーとビクセンの4倍をコンプリートしてしまいました。 折角なので、徹底的に比べて良い方を使っていこうと思います。 実際に、上野の東京国立博物館国立西洋美術館で両方を使い、見やすさ・使いやすさを徹底比較してみた! 比較した単眼鏡はこの2つ。 1つはケンコーのギャラリーアイ4倍。 もう1つはビクセンのマルチモノキュラー4倍。

①視界の広さ

まず驚いたのが、視界の広さの違い。 少し離れた仏像を見たとき、違いが歴然と現れました。
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【重文】《愛染明王坐像》(鎌倉時代・13世紀) 東京国立博物館
正直、そんなに変わらないだろう…と思ったのですが、この差! 明王の輪郭の収まり方が全然違います。
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同上。ケンコーの方が円が大きい。
明らかにケンコーのギャラリーアイの方が広いですねー。 ケンコーの後にビクセンを覗くと、明王が窮屈そうに見えます。 単眼鏡の視界の広さを表す実視界は、ケンコーが12°ビクセンが11.5°です。 数字だとほんのわずかな差ですが、実際に見比べてみると全然違ってビックリしました! というわけで、視界の広さはケンコーが圧勝!

②明るさ・色

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【重要美術品】仁阿弥道八《色絵桜楓紋鉢》(江戸時代・19世紀中頃) 個人蔵
次は明るさと色を比較します。 赤と緑の対比が美しい色絵鉢は、ケンコーとビクセンのどっちが綺麗に見えるのか!?
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同上。ケンコーの方が色がくっきりしています。
色もケンコーの方がくっきり見えますね! レンズに光をしっかり取り込んでいるので、肉眼で見たときの印象に近いです。 ※ピントが合っていないのはカメラ側の問題で、単眼鏡に問題はありません。
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クロード・モネ《睡蓮》(1916年) 松方コレクション(国立西洋美術館)
モネの睡蓮も見てみましょう。
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同上。やっぱりケンコーの方がくっきり。
比べると、ケンコーの方が綺麗に見えます! ケンコーの方が絵画表面の色彩が明るく見えます。 ※緑の点はカメラ側の問題で、単眼鏡に問題はありません。 公式のスペックによると、ケンコーもビクセンも明るさ9です。 明るさの数字は大きいほど視野が明るく、細部まで見えます。 両方とも9だけどケンコーの方がくっきり見えるのは、視界が広いからかもしれませんね。

③大きさ・持ちやすさ

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ケンコーの方がビクセンよりやや大きい。
手に持った感じだと、ケンコーもビクセンもほぼ同じ大きさで、重さも同じくらいです。 公式に公開されているスペックを比べてみましょう。 ケンコー:3.1×3.1×6.3cm、53g ビクセン:3.3×3.1×5.8cm、60g うーん、ほぼ同じです。 強いて言うなら、ケンコーは5mm長いですね。 あ、でも、⑦で後述する通り、ゴムの部分を折り返せるから短くなります。 あと、ビクセンの方が7g重い。 もちろん、小さくて軽くてハイスペックなのが良いわけですが、大きさ・重さは甲乙つけがたいです。 サイズについては、ケンコーとビクセンは引き分け!

④ピントの合わせやすさ

両方とも、片手でも操作できるレベルで回し心地が軽いです。 ピントの合う距離があるので、くるくる回してその距離を探ります。 「ここだ!」と思ったときにしっかり止まるのは、ビクセンの方が優秀でした。 ケンコーはスムーズに回りすぎるので、「ここだ!」ポイントからズレやすかったです。 微々たる差ですが、ピントの合わせやすさはケンコーよりビクセンの方が良いかな。 ケンコーは単眼鏡の開発に乗り出したばかりなので、こういうところも改善されていきそうです。 ちなみにピントが合う最短距離は、ケンコーの方が短いです。 最短合焦距離は、ケンコーが19cmビクセンが約20cmです。 うーん、1cmの差。 ケンコーの方が近くが見やすい、ということになります。

⑤付属品

ケンコーの単眼鏡「ギャラリーアイ」の付属品がこちら。
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クリーナーが付いてきます。
・ネックストラップ ・レンズクリーナー ・単眼鏡を入れる巾着 巾着が大きめなので、クリーナーと一緒に収納してもゆとりがあります。 一方、ビクセンの単眼鏡「マルチモノキュラー」の付属品がこちら。
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巾着は無くしちゃったからイラスト。
・ネックストラップ ・単眼鏡を入れる巾着(無くしたからイラスト) 巾着はフェイクレザーの肌触りで、ピッタリサイズ。 クリーナーが付いてくる分、ケンコーの方が気が利いてて良いかな。 あと、ストラップの質も…ケンコーの方が高級感があるかも。 クリーナーが付いてくるのと、巾着への収納のしやすさで、ケンコーに軍配!

⑥メガネをかけたときの使用感

私は視力が弱いので、常にメガネをかけています。 だけど、メガネ越しに単眼鏡を使うとレンズが遠く、物が小さく見えてしまうんです。 これは、単眼鏡のゴムの部分を折り返すとマシになります。 レンズと目との距離は近い方が見やすいんです。
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メガネの人はゴムを折り返そう!
ビクセンを使っていた頃はこれでも不十分で… 目に接するレンズが小さいから、ゴムを折り返してもメガネだと見にくいままなんです。 これが、ケンコーにしたらかなり良くなりました! ケンコーの単眼鏡はメガネの人にも優しくできてます! ゴムの部分を折り返せるだけでなく、接眼レンズが大きいので、メガネをかけていても見やすいのです。
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ケンコーの方が接眼レンズが大きい。
私も「折り返せるだけじゃん!そんな凄いわけないって!」と思ってたんですけど、前言撤回です。 1回使ったら、ケンコーの折り返しにはハマります。 とっても見やすいので、メガネをかけることが多い人には圧倒的にケンコーがおすすめ!

⑦お値段

アマゾンで比較すると、こんな感じ。 ケンコーのギャラリーアイ(4倍):8,631円 ビクセンのマルチモノキュラー(4倍)(Vixen):6,313円 (2018年12月26日現在) うん、やっぱりケンコーの方が高い 結構違いますね、2000円ちょっとも差があります。 ここまでの比較を振り返ると、ケンコーの方が高性能なので当然と言えば当然。 広く明るく見える工夫がなされていて、2000円しか違わないので、私はやっぱりケンコー買って良かった! もちろんビクセンが悪いわけではなく、こちらも優秀な単眼鏡です。 どちらもお値段に相応しい品質で、使える単眼鏡です!

まとめ:性能の比較表

ケンコーとビクセンの単眼鏡の性能を、表で整理してみました。 赤字が優秀な方です。
単眼鏡のスペック比較
ケンコービクセン
実視界12°11.5°
明るさ99
寸法3.1×3.1×6.3cm3.3×3.1×5.8cm
重量53g60g
ピントの合わせやすさやや緩いしっかり止まる
最短合焦距離19cm約20cm
付属品・ネックストラップ ・巾着 ・レンズクリーナー・ネックストラップ ・巾着
メガネとの相性とても良いまあまあ
アマゾンの値段8,631円6,313円
※アマゾンの値段は2018年12月現在 赤字の数ではケンコーがビクセンを上回りました! 現状は、単眼鏡と言ったらビクセンがほとんどで、美術館で売っている単眼鏡もビクセンのことが多いです。 そんな独占市場にケンコー・トキナーが本気で乗り出し、リリースしたのが今回比較したギャラリーアイです。 後発のケンコーはこれからも改良を続けていくでしょうし、何より単眼鏡市場が活発になりそう! 今のところ、単眼鏡のレベルはケンコーに軍配。 ですが、これからも新しくて良い製品が出てきそうなニッチな世界です! ケンコーのギャラリーアイ4倍。 ケンコーは黒バージョンも出ました。 男性のお客さんからの要望が多かったそうです。 ビクセンのマルチモノキュラー4倍。

補足:そもそも単眼鏡を買おうかどうか悩んでいるあなたへ

そもそも単眼鏡を買おうかどうしようか悩んでこの記事を読んでいる方もいますよね。
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《刀 近江大掾忠広》銘 肥前国住近江大掾藤原忠広(江戸時代・17世紀) 東京国立博物館
そんなあなたは、既に美術館には何度も足を運んでいる人でしょう。 時々目にする、単眼鏡を覗く他のお客さんを見て、気になっているのでは?
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同上。近くのものを見るときには、スペックの差はあまり感じないです。
既に美術館めぐりを楽しんでいるなら、これから長く単眼鏡を使っていくはず! ずっと使える物なので、1つ持っていれば十分に元を取れる鑑賞体験ができます。 作品を丸くトリミングするのも楽しいですよ! 全然、印象が変わります。
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フィンセント・ファン・ゴッホ《ばら》(1889年) 松方コレクション(国立西洋美術館)
ゴッホの作品なんか特にそうです。 離れて見たときと、単眼鏡で擬似的に近づいて見たときとでは、全然見え方が違うんです。
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同上。絵の具のゴツゴツがよく見えます。
ゴッホの特徴の絵の具の凹凸が凄い! 絵の具のボコボコしているのを間近で見られます。 肉眼でここまで近づいて見ることはできないので、やっぱり単眼鏡があると良いなーって思います。 全然違う鑑賞体験ができますもん。 上で書いたとおり、おすすめはケンコーの4倍。商品名は「ギャラリーアイ」です。 どうしても予算が厳しいなら、2000円くらい安いビクセンもあります。 ビクセンが悪いわけではなく、長く単眼鏡を作ってきたメーカーなので、信頼はあります。 ちなみに、美術館で使うならまずは4倍で十分だと思います。 もう一段階上の6倍もあるけど、6倍は上級者向けに感じました。 美術ブロガーの虹さんは6倍を愛用しているので、6倍が気になる人は読んでみて! 私は4倍で十分楽しんでます! 4倍に物足りなさを感じたら、6倍を試してみますね。 作品に極限まで近づいた気分になれる単眼鏡、本当に良い買い物でした! Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加

関連情報

ケンコーの公式HPでは青い日記帳・Takさんが単眼鏡の使用感をレポートしています。 美術鑑賞を劇的に変えてくれる必携アイテム単眼鏡 ビクセンは刀剣乱舞とコラボしたりと凄い営業力。 ビクセン公式HP 単眼鏡を買うと、美術館に行くのが物凄く楽しみになります。 フェルメール展のようにとても細かく描き込まれた絵は単眼鏡で見たいですよね。 単眼鏡の良いところは、絵画だけでなく美術品全般の鑑賞に役立つこと。 アクセサリーミュージアムも、単眼鏡で見たらより楽しそうです。 現代作家の細密画も。 池田学さんの1ミリに満たないペンで描かれた大きな絵は、肉眼でも単眼鏡でも楽しいです。 YouTubeの動画づくりを頑張ってます!
弊ブログのメインコンテンツは展覧会の感想です。 最新の展覧会情報はこちら。 今月の展覧会 今までに行った展覧会一覧 ただいま、ツイッターの情報発信を強化中。 ブログ更新情報はもちろん、最新のアートニュースもお届けします。 インスタグラムも。 1人でアート大喜利やってます。 明菜氏のインスタ Instagram 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました! 良かったら応援クリックお願いします! にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
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