野原邦彦 SOLO SHOW 主観レビュー。
アートの定理の推し作家の1人、野原邦彦さんのSOLO SHOW（個展）へ行ってきました！
しかし、メインビジュアルの作品は大きすぎてギャラリーに入らないという…！


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前回の個展「今夜は本屋でパーティー」の展示風景
手前の作品がホームページやDMの画像に。

今回は所属ギャラリーでの個展で、制作プロセスの一連がわしゃっとなってました。
木彫作品の過程で出てくるもの…本来は捨てられてしまうものたちも愛らしく、可愛がりたい。


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野原邦彦 SOLO SHOW 展示風景

まず、粘土で頭の中のイメージを3D化。
この時点で可愛い！
マケットという模型。
基本的に一本の丸太から彫り出すので、マケットの段階で直径に収めていきます。


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野原邦彦 SOLO SHOW 展示風景

野原さんの場合、マケットを作ってから木を選ぶのだそうです。
年輪の中心が残っていると割れやすいので、作品の形と芯の場所の位置関係が大切なのだとか。

素人的には、木の中心が作品に残った方が安定しそうなイメージでしたが…真逆だったとは！
1つ賢くなりました。


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野原邦彦 SOLO SHOW 展示風景

マケットを正面・後ろ・右・左と4方向からトレースしたアクリル板も用意。
木を削りながら、板をかざしてイメージどおりか確認するんだって！

「彫刻」が特殊だと感じるのは、彫ったあとに「やっぱり残した方が良かった」と思っても修正できないこと。
継ぎ足すこともできるけど、安易には足せないでしょう。


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野原邦彦 SOLO SHOW 展示風景

だから、細部に進むにつれて制約がキツくなっていく。
制約がグッと狭まる場面は特に緊張するそうです。

…と、ここまでご本人の受け売り。
プロセスをここまで見せてくださる作家さんは少なく、聞きたくなっちゃうのよね。


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野原邦彦《桜抹茶》
四季をテーマにした新シリーズの予感！？

「制作プロセスを見せる」って簡単なことではないんですよ。
夢を壊してしまう可能性もあるから。

ハードルをひょいっと飛び越えられるのは、野原さんの人柄や作品のハッピーさもあると思います。
スケッチや木片、ウエス（拭き取りに使う布）を集めて作品にする、しなやかな強さもある。


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野原邦彦 SOLO SHOW 展示風景

完成した木彫も好きだけど、アサンブラージュも好きです。
制作途中なのにウキウキが感じられるから。

あと、お客さん参加型アートが懐かしかった！


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野原邦彦《PARTY》

銀座蔦屋書店での個展、行きましたか？
絵の具の代わりに、お客さんが蛍光色のシールを貼る平面作品があったのです。

線がシールに負けてしまうため、半透明のトレーシングペーパーで整えたとのことでした。
丸くカットされていて、バブルのように立体的。

銀座蔦屋書店でシールを貼った人は、自分が貼ったのがどこにあるか探しに行きましょう！


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伺った日に作っていたという消しゴムはんこをDMの裏面に押したところ。

そうそう、会期中に作ったという消しゴムはんこも押させていただきました。

3月初旬のアートフェア東京から、下旬の個展までの間に新作が加わったり、会期中にはんこが加わったり。
野原邦彦ワールドはどんどん賑やかになっていくのです。


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野原邦彦《ファミリーレストラン》

2017年の個展で初めて作品を拝見したときと比べると、色彩が鮮やかになってきています。
外からの刺激を取り込み、世界を充実させていく様子は、カプチーノの泡が膨らむようでした。


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野原邦彦《ボタン雨と傘》

本当に好きな世界観。
毎回の展示に行って気持ち悪いかもしれないけど、これからも伺うのだ。

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展覧会基本情報
展覧会名：野原邦彦展
場所：gallery UG（馬喰町）
会期：2019/3/18-3/30（会期中無休）
開館時間：11:00-18:00
所要時間：30分
観覧料：無料
公式HP：https://gallery-ug.com



関連情報
2018年、銀座蔦屋書店での個展。
カエルのモチーフが増えたのが印象的で、お嬢さまのお気に入りのカエルのおもちゃから取り入れているのだそう。

2017年、上野の森美術館での個展。
私の文章が拙いのは置いておくとして、当時と今とでは同じカラフルでも色彩がかなり変わった様子が伝わると思います。

アートフェア東京2019でも、注目を集めていました！
Japan Timesの表紙を飾ってましたね。

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