デルフト・フェルメール巡礼編。

フェルメールが暮らしたデルフトには、彼が暮らした痕跡がたくさん! 《デルフトの眺望》に描かれたとされる場所もあります。
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確かに似てますよね。 とはいえ、この場所に立って写真を撮れば《デルフトの眺望》と同じになるわけではないっぽい? 実物の景色より、絵は川幅が狭いような気がします。 建物が大きく人が小さいような気も…
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ヨハネス・フェルメール《デルフトの眺望》(1660〜1661年頃) マウリッツハイス美術館
などなど、色々と考えていくと実物とは思えない《デルフトの眺望》に対して、フェルメールの心象風景だったのでは、とも思えるんですよね。 押さえておきたいのが、本作の制作年が1660〜1661年頃とされていること。 デルフトでは1654年に爆薬庫の火薬が大爆発して市街の4分の1が破壊される事故が起きており、その後に描かれた絵となります。 絵を所蔵するマウリッツハイス美術館の現地ガイドツアーがちらりと聞こえたところによると、《デルフトの眺望》には爆発事故の前の建物が描かれているらしいです。 マウリッツハイス美術館のレビューはこちら。 事故ではフェルメールが影響を受けたファブリティウスが命を落としています。 この絵には、風景を描写する以上のフェルメールの思いが込められているのではないでしょうか。 と、景色と絵の画像を見比べながら思ったのでした。 建物が大きく強調されて描かれているのも、失われた命や景観への受け入れがたい思いの表れではないでしょうか? ちなみにこの場所には座って景色を眺められるスペースがあります。
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さて、フェルメールの風景画は2枚残っており、1枚が有名な《デルフトの眺望》です。 もう1枚が《小路》(こみち、と読みます。) アムステルダム国立美術館の所蔵品です。
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ヨハネス・フェルメール《小路》(1657-1658年頃) アムステルダム国立美術館
これもデルフトで描かれており、場所の特定を巡って長らく議論が続いてきました。 が、少し前に判明したらしい。 もちろんその場所もデルフト!
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こちらですね。 美術史学者グリゼンハウト氏が、当時の納税資料から割り出したそうです。 オランダの住宅は正面から見たときに横幅が狭いのが特徴なんですが、これは税金が間口の広さや窓の数に応じて徴収されていたから。 そのため、正面は狭く、奥に深い物件が立ち並んでいます。 納税資料には間口の寸法と税額が記載されており、《小路》の間口と一致するのが一箇所しか無かったのだそう。 それがここなんですって。
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「ここですよ!」とばかりに小路の登場人物が描かれていらっしゃる。 「信じるか信じないかは、あなた次第!」と頭の中で誰かが言っているよ… フェルメールが描く絵は確かに写実的ではありますが、写真のような正確さとはちょっと違うと思うんですよね。 《デルフトの眺望》も誇張があるわけで、絵から割り出した間口のサイズに信憑性があるのか分かりません。 ただ、判明したと思しき《小路》の場所にはフェルメールのおばさんが住んでいたらしい。 近くにフェルメールもアトリエを構えていたそうで、状況証拠も十分っぽいんですよね。 うーん、信じるか信じないかは(略)
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絵に描かれた場所だけでなく、デルフトの中心マルクト広場の周りには、彼が住んでいた家があります。 フェルメールの生家は「空飛ぶキツネ亭」という宿。
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住んでいたメッヘレン亭があった場所も。
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結婚後の家はここ。
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皆さんもフェルメール巡礼できるよう、地図を貼りたいのですが作る時間が無く… 後日整えますので!
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フェルメール・センター
デルフトには「フェルメール・センター」があり、絵画こそ無いものの色々と面白い場所でした。 次のブログでレビューします! Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加

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フェルメール解説本なら『フェルメール会議』がおすすめ。 熊澤先生の17世紀オランダ絵画全貌の解説は勉強になります。 私も全作解説の半分を担当しました。 オランダの画家といえばゴッホも外せない! アムステルダムのゴッホ美術館もおすすめ。 今回のオランダ・ベルギーで行きたいところリスト。 前回はシンガポールへアート旅に行きました。 読者登録していただくと、LINEに「アートの定理」の更新情報が届きます! 弊ブログのメインコンテンツは展覧会の感想です。 最新の展覧会情報はこちら。 今月の展覧会 今までに行った展覧会一覧 ツイッターでは、ブログに載せていない写真も掲載しています! インスタグラムも。 1人でアート大喜利やってます。 明菜氏のインスタ Instagram 最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました! 良かったら応援クリックお願いします! にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
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