ボードゲーム『じっくりミレー』で美術が好きになる!

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今日は、家族やお友達と遊べるボードゲーム『じっくりミレー』を紹介しますね! クリスマス・お正月シーズンなど家族が集まるシーンで特にお役に立てるゲームだと思います。

『じっくりミレー』の概要

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『じっくりミレー』は、1枚の名画のプリントをみんなの前に広げ、登場人物の気持ちを予想するゲームです。 「気持ちカード」を使って、登場人物がどんな気持ちなのか予想するんですね。 「気持ちカード」は「すき」「ドキドキ」「いかり」など、とても分かりやすいもの。 追加サンプルには「なんでや!?」も入っていました。
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この「気持ちカード」を使って、絵の中の人や動物に「きっとこんな気持ちかな〜」と予想します。 で、順番にどうしてそう思ったのかなどを話していきます。 一応、勝敗のつくゲームですが、勝ち負けより会話を楽しむコミュニケーションのゲームでした! 普段あえて1枚の名画について語り合う機会は大人どうしでも少ないと思います。 しかも、大人になればなるほど「間違ったことを言ったら恥ずかしい」みたいな雰囲気がありませんか? 『じっくりミレー』を使えば、気恥ずかしさを感じずに名画に対して想像を広げることができます。 楽しいおしゃべりの時間を過ごせるので、早速、ゲームの流れを説明していきますね。

『じっくりミレー』の遊び方

大人4人でプレイしたのですが、全員顔出しNGで画面が寂しいので、ぬいぐるみで再現しました。
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今回は、ひつじ、ミッフィー、白うさぎ、茶うさぎの4人でプレイしていきます! (プレイできる人数は2〜6人)

ゲームを始める前の準備

まず、1人の芸術家を決めます。 じゃんけんか何かで決めたら、芸術家になった人は「芸術家コイン」を持ちます。 今回はミッフィーが芸術家です。
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バラ、額縁、勝った人への「おめでとう賞状」は、芸術家が持っておきましょう。 芸術家は、ゲームで使う絵を選んでみんなに見えるように置きます。 今回は猫がいっぱいいるカール・ケーラーの絵を選びました。
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次に、カードを1種類ずつ配ります。 「ドキドキが2枚ある!」など、同じ種類のカードが手元に来ないようにしてくださいね。 さて、ここからゲームスタートです!

①額縁を置く

芸術家は、「特製がくぶち」の1つを絵の上の好きなところに置きます。 人物や動物でなくても、風景やモノに額縁を置いてもOKです!
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今回は芸術家のミッフィーさんが、右下の角に描かれた猫ちゃんに額縁を置いてくれました。 目がキリッとしていますが、前の猫のお尻の匂いを嗅いでいるようにも見え、不思議な体勢ですね。

②芸術家が気持ちカードを出す

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芸術家は、絵画の場面をよく見て想像し、額縁を当てた人の気持ちを考えます。 「気持ちカード」の中から、これだ!と思うものを1枚選び、裏向きにして自分の前に置きます。

③他の人も気持ちカードを出す

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芸術家以外の「当てる人」は、芸術家が出した気持ちカードを予想して、1枚のカードを裏向きに自分の前に出します。 当てる人は芸術家に質問しても良いですが、答えるかどうかは芸術家の自由です。

④当てる人が理由を話す

芸術家の左隣の人から、自分が出したカードを表に向けて、なぜそのカードを選んだのか話していきます。 今回は白うさぎさんから。
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白うさぎさんは「なんでや!?」のカードを出しました。 その理由は、 「目が大きく開いて、口も大きく開いているように見えたので、ビックリしてるのかなって思ったから。 たぶん、前の猫が構ってくれると思って期待していたのに、スルーされて驚いてるんだと思う」 だそうです! 意外と真剣に絵画と向き合ってますね(失礼) こんな感じで、隣の人へ、隣の人へ、、、と繰り返していきます。 時計回りに進んでいきましょう。
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茶うさぎさんは「ドキドキ」で、「好きな猫が自分の前を通ったから」 ひつじさんは「すき」で、「前の猫が好きすぎて見つめてるから」となりました。 もちろん、1人だけがスピーチのように話すのではなく、他の人も会話に入って行ってOKです! むしろ、みんなで話した方が楽しいと思います。

⑤答え合わせ

「じっくりミレー」のかけ声で、芸術家は自分のカードを表向きにします。 このゲームでは芸術家の選んだカードが答えになるので、正解した人は1つずつバラを貰います。 今回、芸術家が選んだのは「すき」でした。 正解したひつじさんは、赤いバラを1つ貰いました!
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⑥芸術家が理由を話す

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芸術家も、なぜそのカードを選んだのか理由を話します。 ミッフィーさんは「すき」の気持ちカードを選んだ理由について、 「この猫は、絵画の下の方の真ん中に描かれている尻尾が茶色い猫のことが好きなの。 だけど、空気の読めない別の猫が間に入って来たから、好きな猫が見えそうで見えない感じになって、目を大きくして何とか好きな猫を見ようとしている」 と思ったのだそうです。 おおー、意外と深く考えて「すき」を選んだんですね(失礼)

⑦正解カードを捨てる

一度、正解になったカードは使いません。 芸術家も当てる人も、みんな正解のカードを自分の前に捨てましょう。 今回の例では「すき」が正解なので、これはもう使いません。

⑧手順①に戻る

額縁は置いたまま、同じように①からプレイしてゲームを進めていきます。 額縁は計4つあるので、4回遊ぶ感じですね。

⑨バラの数を集計

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額縁を使い切ったら、芸術家以外の人たちはバラの数を集計します! 今回は、 ひつじ…2個 白うさぎ…3個 茶うさぎ…1個 だったので、白うさぎさんが優勝です! 芸術家は勝った人に「おめでとう賞状」をプレゼントします。
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芸術家と考え方が近い人が優勝しやすいかと思います。 バラの数だけハイタッチをしましょう! 同立1位が2人以上いるかもしれないので、そのときは平等にお祝いしましょう。

⑩青いバラは特別賞

ゲーム終了時、芸術家が「その解釈は思いつかなかった!好き!」と感じた考えを1つ選びます。 芸術家は、そのプレイヤーに「青いバラ」をプレゼントしましょう。
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今回は、赤いバラは1個しか貰えなかった茶うさぎさんが、青いバラを獲得しました! 芸術家と考え方が遠い人ほど赤いバラは少なくなってしまうかもしれませんが、「その発想は無かった!」と思わせた人は青いバラが貰えるのです。 一応、ゲームの勝敗はつくけど、平等な仕組みだなぁ、と思います。

『じっくりミレー』の面白さ

あくまでも「芸術家の考え方を予想する」というところが面白いですし、肝です。 自分の考え方ではなく、「この人なら、こう考えているんじゃないか?」と予想するのが面白い。 でも、「あなたはこう考えているんじゃないか」という建前で独自解釈を展開することもできます。 自分の意見を言うのを恥ずかしく感じてしまう奥手な人も、建前をどんどん使って意見を発信できるんじゃないでしょうか?

『じっくりミレー』を遊んでみてほしい3つの理由

さて、実際にプレイしてみて感じた『じっくりミレー』の可能性についてまとめます。 おすすめな3つの理由として読んでいただければ。 ①「じっくり」考えられる! ②図録も使える! ③興味関心を広げられる

おすすめな理由①:「じっくり」考えられる!

不思議なことに、「特製がくぶち」を置いただけで、名画をじっくり見られるようになるんですよ。 ・この人は何を見ているのか? ・この人とこの人の関係は? ・なぜここにこの人がいるの? などなど。
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1枚の絵を全体的に見るのも良いけれど、「特製がくぶち」で区切ることで、視線の交差や構図をじっくり見られるようになるんですよ。 これは目からウロコでして、実際にプレイするまではこんな効果があるとは思ってなかったです。

おすすめな理由②:図録も使える!

美術好きの皆さん、展覧会の図録を積んでしまっていませんか? その図録、高かったのに全然開いてないや…ってなってませんか? 『じっくりミレー』は「特製がくぶち」を置けばプレイできるので、図録の1ページでも遊ぶことができます。 せっかく買った図録を、家族や友達とのゲームでも楽しめるなんて、お得だと思いませんか?
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サンプルもたくさんあるけど、自前の図録でも遊べるのが良い!

おすすめな理由③:興味関心を広げられる

このゲームは子供から大人まで遊べるもので、名画に対しての知識は問われません。 聖人を侮辱しても怒られませんので、気楽に取り組みましょう!
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ですが、聖書や神話に基づいた絵画も存在しますよね。 特に子供と遊ぶときは「独自の解釈も良いけど、聖書や神話も調べてみよう!」という方向に持っていければ理想かな、と思います。 聖書や神話を学ぶことで、「やっぱり思ったとおりだ!」ってこともあるし、「え?なんで?全然そんな場面に見えないよ?」ってこともあると思うんです。 なんで予想どおりなのか、なんで予想と違ったのか、これも考える材料として最高だと思いますよ!

『じっくりミレー』で美術の教養は身につけられるのか?

ちょっと長い話になるけど、どうしても読んでほしい「美術の教養と印象」の話をします。 美術の読み解きには、美術の知識だけでなく歴史や経済、哲学や神話の知識を必要とします。 しかも、王道の日本史・世界史には出てこない事柄が重要なことも多い。 西洋美術なら、「王族以外の人はどんな暮らしだったか」「貴族以外の人は何を求めていたか」などなど。
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それに、勉強して知識をインプットすれば「わかる」ようになるものでもないんです。 動物図鑑に載っている習性を、すべての個体が持つのではないように、絵画1枚1枚が主流と傍流を持ち合わせているからです。 一般的には「こう」と言われていても、1枚を取り上げれば、実は反抗的なメッセージが込められていた、みたいなケースもよくあります。 「一般的にはこう言われているけど、とてもそうは思えないんだよなぁ」といった印象や直感から発見につながることだって、あると思うんですよね。
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アートの定理 作成
幅広い知識と個人の発想が限界で交わったときに面白い発見が生まれると思うんです。 『じっくりミレー』は、「個人の発想」側を強くするゲームだと思います。 他方、ゲームをゲーム内で完結させると、美術に対する知見は得られません。 『じっくりミレー』で使った絵について、図書館で調べてみるとか、ゲームが終わった後の行動につなげていきましょう。 美術の読み解きには教養(ありとあらゆる知識)が必要です。 だけど、多くの日本人にとっては、学ぶきっかけすら無いのが実情ではないでしょうか。 子供から大人まで、『じっくりミレー』で楽しく遊ぶことをきっかけに、教養の海にダイブできると思います!

まとめ

長文でしたが、ここまで読んでくださってありがとうございました! 『じっくりミレー』は子供から大人まで、年齢関係なく遊べるゲームなので、興味を持っていただけたら、ぜひやってみてほしいな、と思います。
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家庭で楽しむのも良いし、学校の教材にも使えるのではないでしょうか? 公式ホームページを貼っておきますので、教育用にたくさん欲しい方とかは、個別にお問い合わせいただければ、と思います。 ちゃがちゃがゲームズ じっくりミレー 楽天、Yahoo!ショッピングでも買えるので、手が届きやすいのも嬉しいです。 『じっくりミレー』の購入はこちらから! Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加

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