『ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター』主観レビュー。

Bunkamura ザ・ミュージアムで『ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター』展が開幕しました! 2017年に同会場で回顧展が開催されましたが、2020年の今回は前回展の後に見つかった作品を含む、充実した展覧会となっています。
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展示風景
ソール・ライターは画家を目指していたものの、1940年代にニューヨークに移って写真を撮るようになり、フォトグラファーとして活躍した人物です。
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展示風景
カラー作品だけでも8万点と言われる写真を始め、絵画や資料など、膨大な作品が未整理の状態で残されているのだとか。 2013年にこの世を去ったライターのアパートは、ソール・ライター財団の事務所でもあり、現在進行形で発掘作業とアーカイブ化が続けられているそうです。
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展示風景
というわけで、前回の回顧展に行った人も、今回が初めての人も、両方が楽しめる展覧会になっているはず! 私は今回が初めてで、ライターのカラー作品が新鮮に感じられ、興味をそそられました。
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展示風景
写真は現実の一瞬を写すもの。 ですが、ライターのカラー写真には、絵画のように作り手が表情や輪郭をコントロールしようと試みているように感じられたのです。
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展示風景
雨に濡れたガラスごしに人物や風景を捉えた写真。 ショーウィンドウの表面に風景が反射して、ガラスの内側と外側が二重露光のように重なった写真。
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展示風景
モデルや風景を分かりやすく伝えるための写真、というより、色彩の構成やバランスに工夫を凝らした写真ではないかな、と感じました。 画家を志望していた彼のセンスが現れているのではないでしょうか。 また、街を行く人の何気ない姿を撮影しているので、人物の表情や感情が読めないところも良いですね。 写っているのは紛れもない現実なのに、見る人の想像の行方によってストーリーが変わるような作品です。
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展示風景
障害物を大きく割り込ませて、画面を狭くした作品も面白いです。 何かの影になって画面の半分以上が真っ黒な作品もあり、大胆だと思うのと同時に、無欲な人だなぁ、とも感じます。 画面の贅沢な使い方だと思います。
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展示風景
展示方法として面白かったのが、カラー・スライドの展示です。 当時、カラー写真のプリントは高価だったため、すべてがプリントされるものではありませんでした。 ライターもライトボックスの上にスライドを並べて眺めたり、友人を招いてプロジェクターでスライドショーを見たりしていたそうです。 2018年8月からソール・ライターのカラー・スライドのデータベース化プロジェクトが始まり、本展ではこのプロジェクトでデータ化された作品が公開されています。 世界で初めての公開であり、ライターがカラー作品を見ていた状況の再現を試みる展示です。 床から天井までを覆うほど大きなスクリーンで写真作品を見ることができます! ソール・ライターの世界に浸れる展示です。
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展示風景
芸術表現の写真において、カラーを取り入れたパイオニアであるソール・ライター。 ボケやトリミングを駆使して、世界の輪郭の曖昧さを表現するような写真作品に触れ、想像を膨らませてみてはいかがでしょうか。 Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加 ※取材許可を得て撮影しました。

展覧会基本情報

展覧会名:ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター 会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷) 会期:2020年1月9日(木)-3月8日(日) 休館日:1月21日(火)・2月18日(火) 開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで) 所用時間:2時間 観覧料:一般1500円など 公式HP:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_saulleiter/ お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

関連情報

本展のカタログは、持ちやすいサイズでありがたい。 良い写真がいっぱい載ってます。 国立新美術館ではブダペスト展が開催中です! 山種美術館では上村松園を中心に美人画の展示が開催されています。 岡本太郎の本は勇気をもらえる。 YouTubeの動画づくりを頑張ってます!
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