『「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」完全ガイドブック』をご恵贈いただきました。

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来日する作品の解説や鑑賞ポイント、ゴッホの一大コレクターであったヘレーネの人となりを中心に、2021年のゴッホ展の見どころがわかる一冊。 私はまだゴッホ展には行けていないのですが(この記事を公開した翌々日に行く予定)、予習はもちろん、きっと復習にも役立つガイドブックです。
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特に興味深いのが、「比べてわかる!」のセクション。 来日するゴッホの作品と、ほかの画家の作品を比較することで、ゴッホの特色をあぶり出しています。 例えばゴッホが何度も描いた「糸杉」は、お墓があるところに植えられますし、「死」を象徴するモチーフだと言われます。 ベルギーの画家ベックリンが描いた《死の島》にも、不気味な糸杉が描かれています。 しかし、ゴッホが糸杉を死の象徴として捉えていた、とは言い切れない部分があるんですね。 むしろ「生」を意味しているんじゃないかとも思える。 この章は作品を比較することで、ゴッホの特徴やほかの画家との違いを浮き彫りにしています。
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それから、とてもわかりやすくて感激したのが、特集の「美術館を設立した女性コレクター ヘレーネの情熱」です。 ヘレーネが初めてゴッホの作品を買ったときから、美術館の建設までのエピソードが解説されており、イラストのおかげで大変わかりやすくなっております。 ヘレーネ・クレラー=ミュラーはゴッホ作品の一大コレクターで、オランダにあるクレラー=ミュラー美術館を建設するきっかけとなった人物。 今回のゴッホ展はクレラー=ミュラー美術館が所蔵する作品が主なので、ぜひヘレーネの人生についても知っておきたいところ。 ……ですが、外国人のお話のため人名や地名がカタカナで、文章による説明では頭に入ってこないんです。 本書はイラストで状況を解説してくれるため、誰が何をしたのか理解しやすくてありがたい。 類書も含めたヘレーネの特集のなかで、一番わかりやすいと思います。
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今回来日する作品以外にも、クレラー=ミュラー美術館には名品が所蔵されています。 ルーラン夫妻の肖像画など、ゴッホの画業を代表する作品がいくつも。 本書は来日しない作品も大きく取り上げています。
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さて、ゴッホ展にはゴッホ以外の画家の作品も来日します。 ジェームズ・アンソール《キャベツのある静物》も来ているんですね! アンソールはベルギーの画家で、ゴッホとは違う方向性の狂気を帯びた作品を多く描いています。 ベルギーは奇想の画家が多いんだよな。 ヒエロニムス・ボスに始まり、ブリューゲル、クノップフ、マグリット、デルヴォーなど…… 不気味だけど愛しい、私が大好きな作風の画家が多いんです。 アンソールはベルギー王立美術館でたくさん展示されていたのを見て、大好きになりましたね。 幸せそうな雰囲気で不気味な場面を描くので、鮮やかな色彩が毒物に変貌するのです。
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話が逸れましたが、ガイドブックを読んでゴッホ展がより楽しみになりました。 ゴッホの作品もほかの画家の作品も、しっかり堪能してきます~。 Share!▶︎ このエントリーをはてなブックマークに追加

関連情報

時空旅人でもゴッホを特集。 私も文章の執筆で協力しております! クレラー=ミュラー美術館は行かなかったのですが、オランダにあるゴッホ美術館には行ってきました! ゴッホ美術館の《ひまわり》は門外不出で貸し出ししないので、現地に行かないと会えないのだ。 オランダとあわせて、ベルギーにも行きました。 王立美術館の記事では、アンソールも少し紹介しております。 YouTubeの動画づくりを頑張ってます!
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